こんにちは！たびなすびのちかです。
私たち夫婦は韓国在住中に籍を入れましたが、その数年前から一緒に住んでいたので、住居もインテリアも一ミリも変わらず。
社宅で家具まで年代物といえど支給されていて、ありがたく使わせてもらっています。
パスポートの名前も有効期限切れまでは旧姓のままだったので、職場でも（韓国での）行政的にも名字も変わりません。
一応結婚指輪をはめ、たまに夫の知り合いに「よしさん（夫）の奥様は～」と言われ、
「きゃー！」
とほほを赤らめるという、今となっては想像することもできない態度をとることだけが、結婚したことを実感する瞬間でありました。
韓国人は基本独り身で実家から出ない
韓国は、一昔前の日本のような男女交際方式が主流です。
非常にラテン系で恋愛に積極的、という印象が強い韓国人ですが、親が絶対という家長制度が色濃く残っており、親が結婚相手を判断したり、口を出したりすることは日本の比ではありません。
結婚前に一緒に住むなんてもってのほかで、例え結婚が決まっていたとしても、結婚式まではきっちりと線引きをします。
（実際には一緒に住んでいるカップルもいますが、見る目は非常に厳しい。相手が外国人だと、実家がないので大目に見られる場合アリ。）
また、日本ほど国土が広くないため、遠くの大学や就職のために家を出る人もあまり多くありませんし、遠方にいかずにして実家から独立することはしません。
実家近くで一人暮らしをしている、などというと、「なぜ？親がかわいそう。」という思考になってしまうのです。
そんな二人が結婚するとき、周りは非常に忙しくなります。
韓国人の結婚にはお金がかかる！
韓国で結婚する際には、全てのものを新調するのが基本。
家はもちろんありませんから、
新郎が準備します。
韓国は賃貸制度が日本とは異なり、多額の保証金を準備しなければ家を借りられません。
その額、基本的に数千万円にものぼります。
安くて狭いところから出発しよう！これからがんばっていい家に住めばいいじゃないか！
なんて発想は一パーセントもありません。
なぜなら、チプトゥリという引越しパーティーをしなければならず、そこで微妙な家に友人を招待したら何を言われるかわからない！
見栄っ張りな韓国人には耐えられない苦行。
無理をしてでも友人にうらやましがられる家に住まなければならないのです！
じゃあ、そんな大金誰が準備するの？30代そこそこの会社員にそんなことできる？
だから金持ちを探すのです。
かといって、勤続数年の若い男性にはなかなかいないよ…
いや、別に彼がお金持ちじゃなくたって全然問題ない！
親に出せる財力があれば。
だからって女性もうかうかできない
ラッキー！私は女だから、おんぶにだっこでいいんだわー！
そんなわけありません。
家は準備してもらったとしましょう。
その中のものは、
全て新婦側が準備しなければならないのです！
家具に家電に寝具に日用品…。
キリがないし、点数も多いから時間もかかる！
もしうまいこと素敵な家を用意してもらったとしましょう。
その中身が安物で埋め尽くせますか？
家を奮発したなら、中身も奮発しないと…。
結局、
お金持ちと結婚するなら、自分もお金持ちじゃないと、
家が破産します。
韓国の両親は、だから結婚に口を出さざるを得ないし、子供たちも言う事を聞かざるを得ないのです…。
新婚生活の夢がつまりすぎて
私たち夫婦は、結婚してからというもの社宅に住んでおり、家賃は一切かかっていません。
築40年以下の家に住んだことがありませんが…。
昭和の病院みたいな感じの団地。あはは…。
しかし住居費無料というのは非常にありがたいのですが、韓国人には同情されます。
家電も全て中古で職場から借りている、と言った日には、
「外国でこんなに苦労しているなんて…」
とご飯をおごってもらえました。
そんな我が家ですが、自分たちで契約しているわけではないので、職場から突然引越しを言い渡されることも。
ある物件では、大家の親戚が新婚さんの新居として買ったから、１ヵ月後には出てほしい。と。
こちらもタダで住んでいる以上文句も無いので了承しましたが、困ったことに引越し3週間前に真冬の韓国でボイラーが故障してしまいました。
修理しても直せないため、新しいものに取り替えなければならないとのこと。
お湯も出ず、オンドルも使えなくなってしまったため、凍えそうになり数日でも生活できそうもありません。
大家にボイラーを取り替えてくれるよう話すと、
新婚夫婦が新しく買う予定なので、できない。
と。
いやいや、とはいえこっちは生命の危険ですよ！？と取り替えをお願いするも、
新婚さんが、
新品じゃなくなるから絶対にいや！
だと…。
えええ…、じゃあうちらどうすんのさ…。
結局職場の担当者に交渉（ていうかケンカ）してもらうも、新婚さんは断固拒否！ということで、引越しを早め他の社宅物件に移りました。
いやはや、ボイラーにまでこれほどこだわりがあるとはね。
入籍後買ったものといえば、支給品の冷蔵庫がドリンクしか入らない小ささだったため、ちょっと大きめの冷蔵庫を購入したくらいの私には、不思議な新婚さんなのでありました。
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