こんにちは!たびなすびのちかです。
世界遺産に登録されると、とにもかくにも訪問してみたくなるのが旅好きの性。
本来、山よりは海、北よりは南、という方針で生きてきた我々夫婦も、せっかく北海道にきたんだからということで
「世界遺産だし、とりあえず行ってみる?」
と札幌で何気なく話し、何気なく目指した地、それが、
知床半島。
遠かった…。
世界遺産の知床半島でクルーズ船に乗ろう!
世界遺産に指定された知床半島。
日本最後の秘境といわれている知床は、冬には流氷も見られるほど寒く、その流氷により豊かな生態系がはぐくまれ、野生の熊もたくさん住んでいるそうです。
常夏大好きな私達が知床に行こうと決めた言葉、それは、
『秘境』と『熊』。
秘境といえばマレーシアでいったジャングルのなかの300万匹のこうもりを思い出します。
(→グヌン・ムル国立公園で虫まみれ!洞窟の天井から降る三百万のアレ)
熊といえば中国大連の動物園。大熊猫というパンダの中国語に翻弄されたっけ。
(→大連森林動物園で襲われそうに!?中国の観光スポットは巨大すぎ!)
そんな言葉を売りにしている知床が面白くないはずが無い!
わくわくしながらハンドルをにぎり、札幌から2泊3日(遠すぎ)かけてやってきたのです。
ディズニーランド並みの価格!知床観光クルーズ船
北海道警察の必殺技、葉隠れの術(本当に葉っぱのかげにパトカーが隠れていたよ!)をたくみに交わし、やっとの思いで知床の玄関口、知床斜里町にたどり着きました。
さすが先進国日本。
こんな日本列島の先端にきても、インフラは整っており、観光地として完璧に整備されている!
観光バスは通勤時の山手線のようにひっきりなしに行き来し、ひっきりなしに初老の夫婦が降りてきます。
あまりの混み具合にびびり、一時道の駅に退散…。
秘境の回り方を調べることにしました。
すると、知床半島はほぼ立入禁止!(これすら知らずに来た)
半島を一周するクルーズ船に乗らないと世界遺産を眺められないとのこと…。
しかも、値段はなんと、
一周6500円!
たけーーーー!
半周3100円のコースがありますが、本当の原生林までは行けないとのこと。
私「高いよねーー。高い。」
夫「でも札幌から2泊3日だよ。」
私「そうだよねー。でも高いよー。ディズニーランド並。」
夫「きっとディズニーランド並の景色なんだよ。」
私「熊だけに。ぷーさん的な?」
と、夫婦会議の結果、せっかくなので乗船することにいたしました。
でも高いー。
知床のクルーズ船に期待したものの、当日は雨…
満を持してチケットを買い乗船するも、先ほどの初老夫婦や団体客で船内は満席。
静かなBGMがかかり、みなさん静かに着席しています。
ずいぶん「加藤さん」という方が多いようで、あちこちで噂されています。
これから3時間45分間の長時間クルーズ!
朝から雨模様の生憎の天気、更にもやなのか霧なのかわかりませんが、
窓の外は真っ白…。
クルーズ内でガイドさんがいろいろ説明してくれますが、
「皆様見えますか?あ!見えた見えた、あそこ、あの右のとがっているところ!」
とか
「うっすらと緑色がわかりますか?(観客:あれかな?)そうそうそう、あれが原生林の始まりです」
とか
もはやクイズ…
難易度はアタック25のアタックチャンスのほうが簡単なのではないのかと思うほど。
その間にも昭和なBGMが繰り返し繰り返し流れる船内…。
雨の知床のクルーズ船の希望は加藤登紀子のみ
そしてとうとう、非情な一言が…。
「残念ながら、今日は熊さんはまだお休み中のようですね」
まーーーじーーーでーーー!
うすうす(雨と霧だけに)気づいていましたが、結局ぷーさんは現れませんでした。
6500円で曇った島を眺めたのみ…。
全ては運…。
私達は不運だっただけ…。
「それでは昭和の名曲、加藤登紀子さんの『知床旅情』をお聞きになりながら、帰路につきます」
というアナウンスが流れると、お客さんはパンフレットを広げ、口ずさみ始めました。
さっきから流れてたBGMがこれだったのか!
知床に行くと家族に言ったときにも、「あの、加藤登紀子の?」とか、船内でやたら「加藤さんの~」と耳にしたのも、すべてはこの曲のことだったのですね。
しかし残念ながらあまりに古すぎて、初耳。
私たちにはさっぱり旅情が伝わりません。
3時間45分間加藤さんの歌声を何十回と聞きながら、真っ白な景色を眺めるだけ。
果たしてディズニーランドに匹敵する一日だったのだろうかと振り返っていたのでした。
しれ~とこ~のみさきに~
(覚えちゃったよ!)
※
晴れた日は景色いいと思うよ!熊も見られたら価値あると思う!
とにかく雨とか霧の日ってのがダメだっただけ…。
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