こんにちは!たびなすびのちかです。
いよいよ後数日で韓国を出ることとなりましたが、つつがなく準備が進んで…
いるわけがない。
やっぱり起こった家問題。
これまでも、学校が超汚部屋に住めと言ってきたり、
参照:韓国の職場ではケンカをふっかけちゃダメ!負けるが勝ちだよ
大家が突然立ち退きを要求してきたり、
参照:大家に振り回される韓国の住宅事情、突然2週間後の退去を命じられる!
絶対に何か起こるだろうとは思いましたが、想像通りだよ!
契約期間内に退去するなら、その分の違約金を払うんだって
私達の家は、
2017年8月までの契約。
しかし私達が退去したいのは、
2017年2月末。
契約違反ということで、6ヶ月分の家賃を払わなければならないそうです。
その額なんと、
300万ウォン(約30万円)!
ひええええ。
契約者は学校なのに、私達が払うの?
実は、大学の外国人教員である夫は一年ごとの契約更新(毎年8月)。
この契約(2017年8月まで)を交わしたのが2014年8月。
3年契約をしたわけですね。
外国人教員の家賃は学校が払う契約だったので、契約者名は学校です。
契約時、理論的には夫の韓国滞在は2015年8月までしか確約されていないわけですから、何かしらの事情で契約が更新されない場合がないとは限らない。
その際にはもちろんビザがないので韓国から出ていかなければなりません。
2015年に再契約をしたとしても、一年後の2016年8月にまた同様の懸念は起こります。
ちょっと変な契約じゃないですかね?
学校は夫には事後報告で、
「2017年まで契約しといてやったから。」
と言われ、書類にサインしたそうです。
その書類に、
『契約途中に退去した場合の違約金は(夫の名前)が払うこと』
という文言があったことが今回発覚!!!
終わった…。
学校側との攻防
学校からは2月28日に退去するよう言われていたので、3月3日の出国まではホテルを取り、家具も譲ったりとちゃくちゃくと準備を進めていました。
そこでこのお知らせ。
学「あのー、よし(夫)先生が書類にサインしているので、6ヶ月分の家賃を大家さんに払ってください。」
夫「えええええええ??」
学「かくかくしかじかで、書類が残っています。」
夫「そんな…。てか、あなた誰ですか?」
学「学校施設管理課のキムです」
夫「キムさん?え、パクさんは?」
学「パクさん?私が引き継いだのはソンさんです。」
夫「ソンさん?私、パクさんとこの家の契約についてやりとりしてて、その時にいろいろ確認したんだけど…」
※韓国人の名前はすべて仮名です。
突然連絡してきたキムさんは、1月に施設管理課に異動になったそうで、夫が会ったこともないそう。
夫が昔やり取りしていたパクさんは、課にはとっくにおらずキムさんもこの家についてはチンプンカンプン。
ただ、処理だけしろ、と命じられたらしい。
夫の言い分では、
・外国人の契約期間が一年であるのに、それ以上の年数で家の契約をするのは妥当なのか?
・学校の名前で契約し2月28日に強制退去させたにも関わらず、違約金は全て自分が払わなければならないのか?
の二点。
新任のキムさんは仕事熱心だったようで、前々任者とも連絡を取ってくれ昔の書類も掘り起こしてくれたらしいのですが、
・前々任者のパクさんは、のらりくらりと筋が通らない話をするので当てにならない。
・話を聞いていると、確かにおかしい。
ということで、大家さんも含め3名で話し合う席を設けてくれることとなりました。
超強烈大家に圧倒される
翌日、朝からわざわざ管理課のキムさんが家まで来てくれました。
大家さんが来るまでの間、状況を説明すると、
確かに筋は通っているし、学校にも責任があると思う。けど、とにかく書類にサインした以上、学校側は助けられない。
と申し訳なさそうに話しました。
何かね、仕事とはいえ、
キムさんかわいそう…。
引き継ぎとか一切なかったようで、私たちのために書類とかいろいろ夜遅くまで調べてくれたらしい。
若い女性で、多分上には絶対に反論できない(させてもらえない)のに、いろいろ頑張ってくれたみたい。
「悪いねえ…」
「いやいや、先生たちこそ…」
とお互いに話していたところに、
「アンニョンハセヨーーー!!アイゴアイゴ!!!どういうことなの!?」
引田天功登場!!!!
(大家は引田天功に似ているが、更に派手!)
ああ…絶対に面倒なことになるんだ…。
主張が激しすぎて、対等に張り合いたくない
大「あのねえ!こうなったのも先生のせいだよ、全部!」
夫「は…?」
大「あー!もう先生!あなた私に嘘ついてさ!!!」
夫「え…?」
大「先生、家具全部置いていくって言ったでしょ!?だから大学生に決まりかけたんだよ!それなのに、不動産屋が連絡取ったら急にやっぱり知り合いにあげるからって、全部もってったでしょ!」
夫「あの…」
大「だから大学生がキャンセルしたんだよ、家具があれば契約したのにって。」
夫「いつの話ですか?」
大「1月だよ!!大学生に決まればねえ、先生たちも違約金払わなくても良かったかもしれないでしょ!自業自得だよ!」
勢いすごすぎて、圧倒される3名(夫、私、キムさん)。
「言ったような気がするけどな…」
夫がつぶやきましたが、日本語なので私以外には聞こえません。
私「そうですか。私わからなくて…」
大「先生はね!嘘つきなんだよ!」
私「すみません…」
大「これで私がどれだけ腹が立ったか!!!」
すごい剣幕なので、もう謝るしか無いですね。こっちが悪いし、とにかく収めるためにも。
すると…。
「あの、」
「何よ!」
夫「メッセージ送ってますけど『家具持って行きます』って。11月に。」
大「え」
私「え」
キ「え」
大「ちがっ…見せて!」
3人でスマホを覗き込むと、
<2016年11月○日>
夫「すみませんが、家具を引き取りたいという友人がいるので、全部譲ることにしました。構いませんか?」
大「はいはい、わかりました〜」
夫「では、全部引き払って出ますね。」
大「はいはい〜」
うん、確実に伝えてる。
大「私北京と釜山行ったり来たりしてすごく忙しいのに、こーーーんな小さい文字いちいち確認しないわよっ!」
いやいやいや…言い訳として苦しくない?
もう笑いをこらえるのに必死ですよ、こっちは。
※やっぱりこういうやりとりは電話じゃダメだね!絶対に文字で!!
冷静を取り戻し持論を展開する大家
謝りこそしないものの(謝れ)、「まあ、私も勘違いしちゃった部分もあるからさ…」とこちらに気遣いを見せ始めた大家。
とはいえ、この大家さんが強欲の塊に見えたので、もうこれ以上関わりたくないし、学校にもサインした書類があるので、もう300万ウォン払うつもりです。
「私はねえ、騙されたと思ったよ」
とまた大家節が始まるのですが、大家が全ての権限を握っている以上話のコシを折る訳にはいきません。
大「先生はね、本当ーーーに感じが良くって、工事で車が傷つけられたときだって、『新しいボンネットになってむしろラッキーでした!』なんて言ってさ…、私は本当に感動したんだよ。」
夫「はあ。」
大「だから、私もあなた達が外国人だと思ってすごく良くしてきたの。」
私「ありがとうございます(心当たりないけど)」
大「水道の蛇口が故障したときの修理代、渡したでしょ、これだって本当は住人が払うのに。」
キ「え!これって大家さんが払うんじゃないんですか!?」←キムさんもツッコむ
大「そんなの住んで壊れたら住人が払うでしょ!私は本当に人間的な心を忘れなかったのよ。」
私「はい…。」
ー自分がいかに優しいか、について延々と語る。長いので省略ー
大「だから、6ヶ月分を請求する権利があるのよ」
夫「わかってます。」
大「で誰がどのくらい払うかは、私には申し訳ないけど関係ないわ。」
夫「まあ、サインしちゃったので私達が全額払います」
大「で、結局あなた達の言いたいのは、ちょっと金額を考慮してくれってことでしょ」
大家ああああ!!!
金額を引く気持ちがあるのか…?
キ「先生たちの事情も考慮してくれるとありがたいですね…」
大「もう〜私こういうの苦手なのよう〜、はっきり言えないじゃない〜」
よく言うな…
大「でもねー、もうシーズン過ぎてるし2〜3ヶ月は埋まらないでしょ、それに管理費とかも結構掛かるじゃない?本当は6ヶ月分でも赤字なのよね…」
6ヶ月分でも負けてやってると言わんばかりの言い様っ!
しびれを切らした夫が一言!
「もう面倒くさいな…」
またもつぶやく夫。
大「どうすればいいのかしら〜〜〜!」
すると、しびれを切らした夫。
「じゃあこうしましょう!私達から金額については言えません。だから返金される保証金から300万ウォン引いて返してください。もうそれでいいですから。」
(もういいよ、時間のムダ)と私にささやき、一刻も早くこの場から去りたい模様。
確かに、どうせ1万ウォンでも引くごとに何十分も話を聞く羽目になりそうだし、もうあきらめて、新しい生活で300万ウォン稼いでやるぜ!という気持ちになってきました。私も。
「じゃあ、誓約書を書きましょう。」
ということで、3枚の誓約書を書きそれぞれがサイン。その際に大家は、
「あとは、あれでしょ、私に人間的心を期待するってことでしょ。いくらか引けって。」
と何度も繰り返し、私とキムさんが頭を下げるの繰り返し。(夫は諦めと呆れ。嘘つき呼ばわりされたしね)
それでも何度も言われると、
しつこい。
でも誓約書には、キッチリ
”300万ウォンの違約金”
って書いておりました、大家さん。
韓国にいれば、次の住人が入居するまで支払う
「でも…多くても2〜3ヶ月分(100万〜150万ウォン)くらいじゃない…?」
とは韓国人の知人友人たちの弁。
韓国人でも契約満了前に出ていくことはあるらしいです。
ただ、韓国からいなくなる、というケースはないため、大抵は契約満了期間まで満額を払うことは稀で(数ヶ月の場合は除く)、次の入居者が入った月からは支払いが免除されるのだとか。
半年間部屋が空きっぱなしということは、相当条件の悪い物件以外はないので数ヶ月分は返ってくるだろうと。
「6ヶ月分全部取ることはないでしょー」
「韓国は情の国だからー」
口々に励ましてくれた友人のおかげで吹っ切れそうです!
「まあそのくらいは仕方ないね。」
「勉強代だと思おう!」
と相場を予想して覚悟を決めていた私達。
そして…
振込日の今日、保証金から引かれていた金額は…
250万ウォン!!!(5ヶ月分)
たけええ!!
予想の倍っ…。
「マジか…」
「やるなやっぱりあの大家。」
「絶対あの立地の家が5ヶ月も空き部屋になるわけないのに…。」
すると、大家からメッセージが。
「理解してください。悲しまないでください。私も最近海外不動産投資につぎ込んでて持ち金ないんです。」
くっ…
夫も思うところがあったようで、こんなやり取りをしていました。
夫「まさかこんなに引かれるとは思いませんでしたが、契約なので仕方ないです。でも、
最後に韓国の情に期待しすぎました。」
一番韓国人の心に訴えるやつ…。
大「寂しい気持ちにならないでください。私も厳しいんです。ごめんなさい。」
夫「でも、ビジネスとしては素晴らしいと思います。」
大「奥様にも、悲しまないでくださいと伝えてください。楽に考えてください」
夫「わかりました。僕もこれから頑張ってビジネスを成功させて、不動産を動かせるように頑張ります。」
大「理解してくれてありがとうごさいます。」
夫、なかなかやりますね。
大家もこんなに下手に謝ってるところを見ると、
取りすぎだって気づいてるね…。
でも言い合いしても嫌な気分になるだけだし、値切れても罵詈雑言の疲弊のほうが大きそうですし!
こういうことも起こるので、韓国を引き上げる予定のある方は気をつけてくださいね!
次の入居者を見つけるか。
韓国生活を延長するか。
違約金を払うか。
の三択です!
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