中国

【中国珍グルメ】水餃子の中身はアノお肉!選択肢がニッチすぎる

こんにちは!たびなすびのちかです。

日本では餃子といえば焼き餃子が一般的ですが、餃子発祥の地中国でよく食されているのは水餃子です。

広大な中国では地域ごとに料理のレパートリーや味付けが違っており、東北地方では水餃子や麺料理など小麦粉が主食としてよく登場します。

少人数では辛い!中国の外食事情

私も中国東北部遼寧省大連においてニートとして生活している際、小麦粉のお店をよく訪問しました。(→中国でのニート生活の様子

当時(2005年)中国では、日本のラーメン屋や牛丼屋のように気軽に一人でランチを食べられるような店がなかなかありませんでした。

日系デパートまであればちょこちょこ店舗が入っているのですが、中国というのは移動距離が無駄に長く、中心地に行くまで大学(夏期講座を受講)から1時間もかかるのでなかなか面倒なのです。

レストランはというと大人数で円卓を囲むようなところしかなく、それこそ大勢で会食をする場合には嬉しい楽しい美味しいですが、一人や二人で店内に入ると、10人がけの円卓にポツンと物悲しい雰囲気になります。

メニューも値の張る大皿料理しかなく、一人でエビチリを頼もうものなら海老に変身できるのではないかと思うほど、海老と向き合わなければならなくなるのです。

そのため、少人数で食事する際には大学周辺に軒を連ねる小麦粉アレンジ系の店に行くしかありませんでした。

メニューは水餃子のみ、お肉は選択制

中国の水餃子店には水餃子しかないため、メニューには中身のお肉名しか書いていません。

注文するとお皿に大体10個くらいの水餃子が乗って出てきて、それを醤油で食べます。

ご飯やおかずはありません。オンリー水餃子、シンプルですね。

 

私も夏期講習のクラスメートと共に大学近くの水餃子店に行ってみました。

道路に面した窓からは中国ならではの風景が見えます。

ごみ収集ロバに、お尻丸見えの幼児一元札が飛び交う将棋台と親父たち…。乙ですな…。

 

さてさて、私たちも朝から勉学に励み脳をフル回転したので、お腹がペコペコです。

何を食べましょうかね、メニューを見てみましょう。

どれどれ…

 

猪肉

牛肉

羊肉

马肉

驴肉

狗肉

鸡肉

鸽子肉

兔肉

 

…何か怖いのいる。

一体何のお肉かお分かりになったでしょうか。

 

上から

豚肉

牛肉

羊肉

馬肉

ロバ肉

犬肉

鶏肉

鳩肉

鴨肉

ウサギ肉

 

怖い!

何が怖いって、まず半数の肉の種類が初見ということ、それから犬肉とロバ肉がさらっと中堅どころとして出てる感じ。

あとこんな町のはずれの掘っ立て小屋みたいなキッチンの様子もできれば知りたくないような店に、これほどの肉の種類が流通しているという事実が怖い!

 

「何にする!」

店主が注文を取りに来た瞬間、窓の外のロバと目があってしまったため、とっさに「ロバ肉!」と叫んでしまった私。

「じゃあ私は猪肉で。」と冷静に注文する友人。こやつーーー!

「ハオハオ、ちょっと待っててー」

 

「…ちょっと!中国に留学してるくせに、なに保険かけてんのよ!犬とか鳩とかいきなさいよ!」

店主が消えたところで豚肉を頼んだ友人に抗議する私。

「いやいや、無理でしょ。千佳、ロバとか本気?無理だわー」

 

うん、彼女が正しい。正しすぎる。

私はなぜロバを頼んだんだーー!

 

「おまちどう!」

カタン、と目の前に置かれる二つの皿。そしてまたそそくさとどこかに消える店主。

 

「ええ…、どっちがどっちよ!」と焦る友人。

ふふふ、チャレンジャーとともに食事をすることにした自分を呪うがいい。一緒にロバを食べるがいい!

 

「しょうがないよ、食べて当ててみよう、どっちがロバか。」

友人を説得し、お互いに豚肉だと思われる水餃子を一つづつ選び口に運びました。

パクリ。

私のほうはごく普通の水餃子の味。セーフ!←自分が注文したのに

 

「ああー、これロバだわ。」

微妙な顔の友人の水餃子の断面を見ると、明らかに色が普段目にする肉より濃い。焼いてもないのにこげ茶色。

私も一口食べてみると、パッサパサのコンビーフのような食感。

 

「まずくはないけど、はっきりしない味だね。」

「うん、はっきりしない。目の前にいるロバには悪いけどね。」

 

明らかに美味しい豚肉水餃子をちょっとわけてもらい、残すのもロバに悪いので微妙な顔で二人で間食しました。

 

なぜ豚肉、牛肉、鶏肉が三強なのかがわかった中国大連のランチタイムでした。

 

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