マレーシア生活

マレーシアでは怒るべからず!アンガーマネジメントをしながら「正しい」ことより「親切」なことをしよう

こんにちは!たびなすびのちかです。

先日こんな記事を見つけました。

マレーシアでは怒らないほうがいい理由(マレーシアマガジン)」


(マレーシアに息子さんとともに住んでいる日本の方の記事だったのですが、リンク先の記事がなくなってしまっていたので、その方のnoteとVoicyでアンガーマネジメントについて取り上げられていた回のリンクを記事下部に貼っておきます!)

ちなみに、以前読んだその記事には、、

・マレーシア人はとにかく怒らない

・その理由は「怒ること」による損害が大きい社会だから

・マレーシアでは怒ってる人は「かわいそうな人」で、今後関わりたくないと思われる

・日本で普通だと思ってた自分の行動によって、友人からは「アングリーバード」とまで呼ばれる筆者

・マレーシアで育ってる息子さんからは「アンガーマネジメント」をした方がいいと諭される

というのが主な記事の内容。

ものすごくびっくりしたのと、「ああそうか、だからか」と納得したので、これについて深く考えてみたいと思います。

すげええええええ!!!

ってなったよ、あたしゃ。

正当だからって怒ったら終わり

マレーシアに来てよく思うのが、

子どもも大人もまず怒らない

ってこと。

 

本当、とにかく怒らない、もちろん怒鳴らない、叫びもしないです。子どもたちが叫んだりしているのはたまに見かけるけど、それに対して、親は怒鳴ったりはしているのをほとんど見かけない。

 

まあ、子どもが悪さをしたら注意することはあるけど、頭ごなしに叱ってるのはあまり見ません。言い聞かせてる感じかな、どちらかと言うと。

 

私もカフェで店員さんがお客さんに水をぶっかけたにも関わらず、

小声で「ソーリー」と店員に謝られ、笑顔で「オーケー」と言ったお客さんを見てビックリしました。

 

誰かが約束をすっぽかしても「ははは、寝てんじゃん?」と笑って終わり、

食べ物が1時間以上出てこなくてもお喋りして待って、運ばれてきたら「サンキュー」でニコニコ、

カフェで注文しようと思っても店員が全く前の仕事を終わらせないので、「違う店に行くかー」と何事もなく出ていくサラリーマン集団など、

一年弱での体験だけでも枚挙にいとまがない。

(温厚だと言われるマレー系だけじゃないよ)

 

例えばさ、私の常識からするとだよ、

 

・約束ドタキャン

⇒ 前もって言ってほしかったなーと一言くらい言いたい

 

・1時間以上食事が出てこない

⇒ 30分後あたりで「まだなんですけど」と言いたい

 

・店員が注文を取らない

⇒「すみませーーーん!」と若干大きな声で注意を促す

 

しかーーーし!

ここでは多くの人が、黙ってじっと待ってるのだ。

まあたまに「まだなの?」とは聞いたりもするけど、その言い方がめっちゃくちゃ優しい

怒ってる風とかは絶対に出さずに「…まだなんだけど…、あ、そう?オーケー、ごめんね聞いちゃって」って感じ。

とにかく、争いになりそうなことは徹底的に避けている印象。

これ、マレーシアに来る前に住んでいた韓国と真逆・・・

韓国では怒らなければならない!?

なぜ怒らないのか、それは軽蔑される行為だから

もうね、上記のことが起こった時、私は謎でしたよ、「???」が100個くらい頭の中。

 

マレーシア人に聞いても、

「まあいいじゃん、怒ってもしょうがないでしょー」

って感じで、なぜ怒らないか、の説明はされませんでした。多分、自分たちには当たり前すぎて、説明もなにもないんでしょうね。

その時の私の頭の中はこうです。

悪いのは相手。私は何も悪くないのに、なぜこんな目にあうのか。私が正しいんだから、それを相手にわからせるために一言くらい言ってやろう。

だから文句も言うし、強めの態度に出るんですね。なのになぜみんな我慢するのか、損するじゃん、って。

 

でね、

 

この記事を見て目からウロコですよ。

正しいからって怒るのは、ダメ。

怒ったらもう軌道修正は無理、相手にされなくなる

マレーシアでは怒った時点でもう信用できない人になってしまうわけです。

 

怒る人

=感情をコントロールできない人

=可哀想だし怖い

=もう関わりたくない

 

これは友人だけじゃなく、ありとあらゆる人間関係に反映されるらしいです。

実際、マレーシア人がレストランで一番嫌う行動は、

 

ウエイターに無礼な人:40.7%

 

で、圧倒的。

 

次いで、

 

・子どもを怒鳴る人:21.4%

・スマホを弄る人:19.2%

・大声で話す人:9.1%

 

大きい声も嫌なようですね。

酔っぱらいも少ないし、マレーシアでうるさいと思ったことはほとんどないかも。

(※私が以前住んでた場所も影響してるのかもしれないけど…)

 

とにかく、内容がどうであれ怒った時点で品格をめちゃくちゃ下げてしまうのがマレーシア

 

採用の第一条件に「怒りをコントロールできる人」っていうのがあるらしいし。

考えてみて下さい、今までの就職活動先の採用第一条件を。

それに取って代わるほど、怒りのマネジメントは重要なんです。

「正しいこと」より「親切なこと」をする

でもでも!!!

そうは言っても、相手が完全にどうみても間違ってるんだし、優しく言ったって理解しない。だったら、ちょっとキツめに言っても良いんじゃない?

そういう考えが頭をよぎらないわけでもない…

しかし!!!

正しいことって、例えば、日本だったらみんな同じでしょう、ほぼ。暗黙のルールが通じやすい国。だって文化背景も言語も同じだから。(もちろん違う人もいるけど、パーセンテージで考えてみるとね)

だけどここマレーシアは多民族国家。

宗教からしてイスラム教、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教…が共存してて、それぞれかなりの割合の人が信仰しています。

人生観、倫理観、家族観、全然違う!

 

「旧正月が一番重要!!」って思ってる人と、

「は?断食明けだろ」って人、

「いやいや、タイプーサムでしょ」って人(※インドの祭り)

 

とか。

 

「葬式は火葬でしょ!!」

「は?土葬だろ・・・」

「いやいや、でも土葬って言っても立てて埋めないと・・・」

 

とか。

 

「パーティーは豚肉のギョウザがいいわね!!」

「は?豚とか!!生まれてから食べたこと無いし、食べないし。」

「いやいや、牛肉のほうがダメなやつだし・・・」

 

とか。

 

もうね、「正しい」「普通」「当たり前」が、人によって違い過ぎなんだよね。

 

そんなところでさ、

「◯◯するのが常識!あなた、そんなこともわからないで社会人やってるわけ?」

とか、

愚の骨頂ですわ。
(思いあたる…私の昔の行動…)

 

だからこそ、

「正しい」は人によって違う、でも「親切」にされたら皆嬉しい。

ってことなんですね。

 

なぜなら、人間だれしも「親切」にされれば嬉しい。「親切」な人には自分も「親切に」したくなる。正しいことは皆違うけど、皆に親切にして暮らそう。

そういう社会なんですね。

感動…。

今年はアンガーマネジメントができる人になる!!を目標に

そういう人に、わたしはなりたい。

宮沢賢治じゃないけど、そう思ったわ!マジで。

 

今までの人生を振り返ると、戦闘的な部分すごくありました。

↓こういうのが日常茶飯事の10年間

 

国によってね、基準が違うんだろうけど…。

韓国の場合、「怒らないと損する」場面が9割9分だったのでね…。

 

でも、そうだとしても、振り返ると勝ってもすごい気分悪くなるし、四六時中どこかで誰かが大声で怒鳴ってるのって精神衛生上よくないですよ、やっぱり。

例え、自分の思い通りにならないとしても、争いに発展させないってすごくいい。

 

最近の座右の銘は「現状維持は最悪の選択」だったけど、これに加えて、

「正しいことより親切なことを」

も実践していこう!!

マレーシアでは怒らないほうがいい理由(マレーシアマガジン)」を書かれた方のnoteとラジオ

note「(無料記事)あなたが怒っている理由を周囲が理解できないわけ」」

ラジオ「#58 感情のコントロールができる人、できない人 長男と話してみた」