お久しぶりです。たびなすびのヨシです。
先日、2週間ぶりにペナンに戻ってきました。
今回はマレーシアに観光ビザでいられる期間(90日)が残り数日となったため、一度出国し、タイに2週間ほど滞在していました。
約1年ぶりのタイです。
タイ、特にバンコクはもう何度も訪れているので、十分慣れてはいるのですが、最近はGrabやAirbnbを利用するなどし、旅のスタイルが進化しました。
以前は「カオサンでの宿探し」がバンコク旅行のはじまりだったのですが、最近はネットでコストパフォーマンスのよい宿を簡単に探すことができてしまうので、『カオサン』が目的でない限り、もうカオサンに行く必要がなくなってしまいました。
そんな僕が最後にカオサン周辺(Samsen通り)に宿をとったのは去年の1月です。
韓国(在韓歴15年)で大変お世話になっていた上司から「息子を旅させたい。どこか行く予定があるなら連れてってくれないかな。行ってからは放置しても構わないから」との話があり、18歳の若者を連れ、バンコクにきたのが去年のこと。
治安のよさ、異文化間接触で得られる気づきや衝撃の大きさなどを考慮にいれると、一人旅の入り口はやはりバンコクです。
バンコク到着後、数日彼と共に過ごしてみたのですが、暑さが苦手なようで、
「先生、僕、岩手に行きたいよ・・・」
と、訪れたことのある真冬の岩手をバンコクで懐かしんでいました。
余計暑く感じてしまうのに・・・。
食べたいものを聞いても、
「エアコンあって、涼しいし、マクドナルドでポテトとか・・・」
なんて呟いていました。
このままでは旅の醍醐味を知らずに旅が終わってしまうと思い、「少し北の方の涼しいエリアに行ってみなよ」と、急遽チェンマイ行きの深夜バスに乗せ、上司に言われた通り放置することにしました。
バンコクにいるんだから、タイマッサージの学校に通おう!
一応、依頼されていた重要な任務を果たしたので、僕は自由の身となりました。
「久々の一人旅だ!」
と意気込みたいところですが、仕事で出国できない妻をおいて来てしまったので、少し申し訳なく思い、タイに来る前に「タイマッサージの講座を受けてくるからさ、帰ってきたら毎日マッサージしてあげるよ!」と妻の喜びそうな目的をひとつ入れておいたのでした。
一人になった僕はその目的を達成すべくタイマッサージスクールに通うことにしました。
学生時代、アジア周遊を繰り返していた頃も、数日で修了できるマッサージスクールは気になっていたのですが、受講料の約3万円が超貧乏旅行をしていた僕には高すぎました。(3万円あれば1ヶ月は滞在できました。)
今回はそんな念願のマッサージスクールに入学し、無事、修了し、妻が喜んでいますよという話です。
『ワット・ポー伝統医学マッサージスクール』について
数あるマッサージスクールですが、1960年代からマッサージコースが開設され、国からも管理されているという「ワット・ポータイ伝統医学マッサージスクール(WatPo Thai Traditional Medical and Massage School)」に通いました。
ワットポーマッサージスクールはワットポー近くにある本校とスクンビット校がありますが、基本コースの学費が本校の9500バーツ(≒31,000円)に対し、スクンビット校は14800バーツ(≒48,300円)と割高なので、僕は本校に登録しました。
5日間30時間で修了できるコースとは?
ワット・ポータイ伝統医学マッサージスクールのHPにコースの詳細が出ていますが、オイルを使わず、100以上のポジションで指圧とストレッチを繰り返すタイ古式マッサージを基礎を総合的に学ぶGeneral Thai Massage(基本コース)は
5日間30時間で修了できます。
毎朝9時に集合し、お祈り(マントラを唱える)からスタートし、午前中は12時までレッスン。その後、1時間のランチタイムを挟み、午後は1時から4時までです。
基本コースで学ぶタイマッサージはマッサージ開始から終了まで約1時間半かかりますので、覚えなければいけない体勢や指圧のポイントが多く、毎日通学するだけでなく、少し復習も必要になります。復習は涼しいマクドナルドで・・・・。
クラスの規模やコースで使われる言語は?
「タイ語なんてできないし、英語もマッサージで使われるような専門用語なんてさっぱりわからない」
登録前、言葉の壁をどう乗り越えればよいか、そこが一番心配でしたが、マッサージの指導自体は身体で行われますし、コース登録時にタイマッサージの流れが画像と共に記された冊子をもらえるので、全く問題ありませんでした。
また、同じ日にスタートするメンバーは5〜6人の小グループに分けられ、何もわからない状態から一緒に学んでいくので何の負担もなく参加することができました。
僕が入ったグループは6人でフランス人(2名)、タイ人(3名)、日本人(僕)で構成されており、フランスから来ていた二人は母国でアロマセラピストとして働いている方、タイ人のみなさんはコース終了後にマッサージ屋さんで働くことを目的とされていました。
タイ人とフランス人、そして、僕と、多国籍でしたので、もちろん英語が共通言語になるかと思いきや、フランス人のふたりもほとんど英語を話せず、結局、Google翻訳を使って、コミュニケーションをとりました。
言葉が通じない6人でしたが、5日間30時間を共にし、ランチタイムにはタイ人おすすめのローカル屋台などに連れて行ってもらったりしたので、自然と仲良くなりました。
スクールへの場所と入学(登録)方法
マッサージスクールの場所ですが、とてもわかりにくいところにありますので、訪問予定の方はGoogleマップのストリートビューを確認しながら行かれるのがよいかと思います。
僕はカオサン近くのSamsen通りに滞在していましたので、Samsen Soi2とSoi4の間にあるバス停から53番に乗って通学していました。(20分ぐらい)
スクールへの登録方法は何も難しいことはなく、コースと受講開始日を選んでお金を払うだけです。
※ 受講開始日は自分で決められます
❒ 選んだコース
General Thai Massage(基本コース)
❒ 受講料
9,500バーツ
❒ 登録時に必要な書類
・パスポートのコピー
・証明写真3枚
開講から修了まで
初日〜4日目までで、Step1〜5まであるマッサージのポジション(体勢)や指圧のポイント、ストレッチの方法を一通り学びます。
受講生はペアになり、パートナーにマッサージをしながら流れを覚えるのですが、6人の受講生に先生が2〜3人つきましたので、ほぼマンツーマンで指導してもらえました。ペアは習得の状況などにより、ランダムに入れ替えが行われます。僕も5人全員とペアになったのですが、フランス人の女性はとても背の高い方で脚も長く、指圧のポイントを探したり、脚を持ち上げたりするのがなかなか大変でした。
4日目までで一通りの流れを覚えたら、最終日の5日目はいよいよテストです。
テストは実技と簡単な口頭試験です。別室に移され、実技からスタートです。テストと言っても、普段のレッスンと変わらない雰囲気で順番を間違えそうになると、先生が目でサインを送ってくれたりします。僕も40分ぐらい経過したときに、順番を間違えそうになったので、先生の顔をちらっと覗きみました。
でも、先生、、、寝てましたね。
マイペンライ〜
実技試験が終わると、すぐに口頭試験に移ります。口頭試験ではマッサージする上での注意事項や指圧してはいけない箇所などを聞かれるのでそれを答えます。それらも登録時に配布される冊子に載っているので、いくつか英単語を覚えれば答えられます。
とは言え、口頭試験はタイ人の先生と向かい合うため、多少の緊張感がありました。
マッサージをしてはいけない箇所のひとつに「脇の下(Armpit)」があるのですが、フランス人セラピストは緊張のあまり「Armpit」がなかなか出てこず、3分ぐらい悩んだ末・・・
「ブ、ブ、ブ、ブラッドピット?」
と真顔で答えていました。
あまりにも真剣な表情でさらに何を間違えたのがわかっていない彼女の表情が爆笑を誘いました。
1週間休暇がとれて、何か新しいことにチャレンジしたいという方におすすめです
コースを修了すると修了証書がもらえますが、修了後、練習を怠ってしまえば、あっという間に学んだことを忘れてしまいますので、数をこなしてスキルを磨いていく必要がありますね。
いまは妻が実験台になってくれています。Step1からStep5まで通してやると1時間半ほどかかり、終わるとぐったりとしてしまいますので、最近は少しサボリ気味ですが、これからさらにスキルを向上させていきたいと思っています!
家族や友人に喜ばれるこのスキル、バンコク観光がてら、ぜひ一度体験し、習得してみてはいかがでしょうか?!
おまけ
同じグループでときどきペアになり、一緒にマッサージを学んだタイ人の一人がペナンのタイマッサージ店で働いているらしいので、今度突撃してみたいと思います!
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