
2018年2月
こんにちは!たびなすびのちかです。
マレーシアに移住してからというもの、マレーシア人がとにかく優しいということを言いまくってるわたくし。
それには理由があるようで、大げさに言えば、多民族国家だからいちいち非常識を怒ってたら国が崩壊してしまいかねない、ということでした。
外国人として住むぶんには、その国に同化しなくてもいいし、とってもラクで暮らしやすい!
東アジアに長く住んでいた私はちょっと攻撃的になってた部分もあるので、マレーシア生活を機に性格を中和しようと思ってたんですがね…。レベルが違ったんだよね…。
ハプニング発生!どうする!?
先日、友人2人とディナーをすることに。
イエメン人と韓国人、私の三人だったんですが、旧正月明けということで、お目当てのお店が満席。イエメン人の友人(アマール)がもうすぐペナンを離れるので、彼女が行きたい場所へ移動することにしました。
彼女が指定したのが、ジョージタウンの有名店『Tek Sen(徳成)』(Map)。
ここね、美味しいんですけど、めっちゃ並ぶ。しかもその日は連休なのでもう1時間半くらい並んだ!味はいつも通り美味しかったんですが、6時に出発したにもかかわらず、結局食べ終わったのが9時半という…。(長居するような店ではない)
配車サービスのGRABを呼び、家路につく私たち。(同じコンド住まい)

みたいなどうでもいい話をしている時、アマールが突然声を上げる。
アマールも困り顔の様子。「突然来ちゃったんだしさ、しょうがないから待たせておきなよー」みたいな話を三人でワイワイしていました。
すると相手から、「後どのくらいで着く?」と何回か連絡が。
聞けば彼(相手は男だった)はバイクで来ていて、雨も降ってきたので、もし遅くなるのであればどこかに移動したいらしい。
ピコン!(返信)
ピコン!(返信)
なんと!アマールは自分で時間指定をしておきながら、それをすっかり忘れていたのだと。
やってしまいましたね。まあ、引越し準備で本当にてんてこ舞いだったのはわかりますが、それが言い訳にはなりませんね…。
し・か・も!聞けば、やはりコンドのセキュリティは厳しく入れてもらえなかったので、ゲート前で待っているんだそう。
雨の中。野ざらしで。(雨よけはない)バイクで。アマールにすっぽかされたせいで。計1時間以上も。ちょっとした化粧品のために⋯。
それからは気が気じゃないアマール。Whatsappで帰り道の実況中継をしながら、ようやく1時間半遅れで彼の待つコンドへ…。
いくらマレーシア人とはいえ、多少はムッとしてるはず…

コンドのゲート前にバイクにまたがるカップル発見!
車を降り、駆け寄るアマール。
ニコニコニコ・・・
しかも二人共!
ゲートのセキュリティ員にまで、「ああ君たちだったの?彼らずーーーっと、雨の中待ってたよ、あそこで」と言われる始末。
すげえ…1ミリも文句も嫌な顔もしない彼ら…。濡れたのに…。なんて心広いの!!!!
ゆるゆるの彼ら

そこからのアマールは目にも留まらぬ速さで自宅に帰り、彼らに品物を渡しました。彼らには申し訳ないので半額で譲ろうとしたアマール。
35リンギットの値をつけると、50リンギット札を渡されたそう。
(彼らの家はここから片道1時間以上かかる)
ということで、結局、アマールはタダで彼らに品物をあげたのでしたー。
見習いたいけど見習えないし、自分も待つ立場になるだろうね
マレーシアを離れる直前で、かなり感動した様子のアマール。
私も、マレーシア人はあまり怒らないし、その中でもマレー系は本当にのんびりしてると思いましたが、今回の件で「本当にこんななんだ!!!」とビックリしました。
以前、マレーシア人はアンガーマネジメントをしてる、と記事に書いたことがあります。
❒ マレーシアでは怒るべからず!アンガーマネジメントをしながら「正しい」ことより「親切」なことをしよう

多様な民族が独自の価値観で生きているので、共生するためには自分たちの常識で怒ってるとケンカが絶えなくなる。それが国規模で起こると、内紛なんてことになりかねません。
昔はそれで痛い思いもしたらしく、心の中で染み付いてるらしいです、「とにかく腹を立ててはいけない」と。
とはいえですよ!「来い」と言われた時間に行ったら「なんで今来た」と勘違いでも言われちゃって、さらに雨まで降ってきて(もちろん傘なんて無い)、一時間半以上も待って、ニコニコ微笑めますかね?
・・・え、私?難しいーーーー!頑張るよ、頑張るけど、一言くらいなんか言っちゃいそう⋯。「待ちましたよー!」とか。「濡れたよ」とか。
しかもよ、彼らがこんな感じな以上、私たちも待たされる逆の立場になったらこういう態度でいることがよさそうですよね。
これでもしもキレてたりしたら、「え、なんでキレる?」と、逆に不思議がられますよ、きっと。許される(怒られない)立場であれば嬉しいカルチャーですが、許す(怒らない)立場になったら、耐えなきゃね。
本当、いくら相手が悪くても怒っちゃったら百害あって一利なしみたいですわ、マレーシアでは。
とはいえ、マレー人カップルが広い心で対応してくれたお陰で、アマールは反省しながらも嫌な気持ちにならなかったし、彼らも無料で品物をゲットできました!無料であげたことに喜んでくれて、アマールも罪滅ぼしができて逆に清々しい気持ちになったようです。
ミスが少ない人にとっては、相手のミスを「許さなければいけない」状況に自分が置かれるのは理不尽かもしれませんが、私はミスが人より断然多い方なので、マレーシアに来てから「許される」回数がめちゃくちゃ多くて助かってます。
(韓国とかではめっちゃ怒られてたからね…)
なので、多少マレーシア人ののんびりさに付き合ってても、「私も大概だしな」と思えちゃうんだ…。
ということで、立場が逆になった時に耐えられるかどうかは「君のミスの多さ次第だ!」と私は思う…。
ただマックで混んでないのに30分以上待たされたり、店員がちんたらレジ打ちしたり、10言っても1しかかやってくれない、とかはデフォルトであるよ。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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ご訪問ありがとうございます、たびなすび(プロフィール)です。現在、マレーシアのペナン島を拠点に生活しています。このブログでは日常の小さな気づきや、心に残った旅の瞬間などをお届けしています。このブログが新たな冒険や発見のきっかけになれば嬉しいです。「住みたくなるようなお気に入りの街」を探す旅に出てみませんか?