こんにちは!たびなすびのちかです。
今から約20年前、大学時代に初めて訪れた東南アジア。
そのなかでも、海外旅行の初心者に打ってつけだったのがタイでした。
とにかく安い、適度に異文化、現地の人がフレンドリー、食べ物が口に合う…などなどカルチャーショックを受けつつも、居心地のいい旅先として大人気。
20年前の東南アジアの物価はとにかく安かった
その前にヨーロッパに行ったのですが、ヨーロッパは重厚な歴史的建造物ととにかく高い物価に、圧倒されたというイメージが残る旅先でした。
物価的には日本に毛が生えたレベルでしたが、夏休み中滞在となると、贅沢はできません。
ほぼ親のスネをかじりつつも、学生割引を使いながら賢く節約しなければなりませんでした。
しかし!
所変わってタイに遊びに行ったときのこと。
とにかく、
安い!
安い!
安い!
これが第一印象。
ロンドンでドミトリーにも泊まれなかった値段で、キレイな中級ホテルに泊まれちゃう。
路上の屋台でタイ人に囲まれてランチを食べても50〜60円。しかも美味しい!
バス代なんて10円前後だった気する…。
そんなコスパの良さで、世界中から旅行者が集まる国となりました。
現地の暮らしに合わせて毎日ダラダラ過ごす外国人…。
彼らは(私も含め)ほぼ先進国の国民で、お金がないように装って暮らしていますが、それでも現地の人と同じ生活水準なわけで、明確に現地人とは隔たりがありました。
現地の人たちも、彼らは実はお金がある、とわかっているのでちょっとふっかけたりね。(お金がない、のレベルが違う)
それでも私達にとって激安には変わりはなし。
20年間の東南アジアは格差の激しい暮らしぶり
そんなダラダラ生活の中、タイ在住の友人と美容院に行くことになりました。
彼女はホテルで働くエリートです。
確かそのサロン、かなりキレイで高そうなところでしたが、カットで300バーツ(約900円)もしなかったと思う…。
友人を待っている間、窓から人の気配して目をやると、
数人の子どもたちがじっと友人を見てる…。
店「よく来るのよ〜、路上生活の子。」
私「へえ、何で?」
店「憧れてるの、髪をセットしてもらうことに。自分たちが来られないから。」
友「まあでも彼らは、
一生こんなところに入れないでしょうね。」
私「…(絶句)」
わかんないじゃんそんなの!と思うのは先進国民の発想。
友人に悪気はありません。
本当にそう思っていたよう。
タイ人の平均所得も日本の十分の一、とかそのくらいでしたが、その中でも更に貧しい人はそれこそ1バーツを手に入れるのすら大変。
でも当時タイはそんな物乞いがそりゃたくさんいたし、友人にもガイドブックにも、
「子どもだからってむやみにお金を与えないように。キリがないよ。」
と言われていました。
それほど格差がすごく、旅行はしやすくても日本とは比べ物にならないほど貧しい国、という印象でした。
20年で東南アジアはすさまじい経済発展を遂げた
さあさあ、それがですよ。
今を見てご覧なさい!!友人よ!!
ですよね。
先日チェンマイ、バンコクに2週間ほど旅行しましたが、当時いたような物乞いはほぼ見ませんでした。
ちょっとはいますが、それは先進国も同じ。
集団でいるほどだった当時からすると、激減しています。
多分20年前にサロンを覗いていた子どもたちでも、何人かは素敵なサロンに今通ってる可能性は大いにある!
チェンマイでは今風の焼き鳥屋さんに行きましたが、外国人は皆無、全て地元の学生とか若いグループ。
コワーキングスペースもおしゃれカフェも素敵なレストランも、
タイ人だらけーーー!
一昔前までタイやシンガポール、マレーシアの巨大ディスプレイは西洋人モデルに日本の家電メーカーのロゴでしたが、今や、
韓国人俳優&アイドルに、
中国系スマホメーカー
これがスタンダード!
時代は変わったんだ…。
ドライバー業でも海外旅行が十分にできる生活
一昔前まで、旅先で「日本人だよ」というと、家電や車のメーカーを言うか、運が悪いとボラレたりするか…。
そんな感じでしたが、最近よく言われるのが、
「この前日本行ってきたよ!」
っていう話!
地元の人と一番触れ合えるのがUberやGrabなどの配車サービスなんですが、マレーシアでも比較的お金持ちでホワイトカラーが多い中華系だけでなく、マレー系、インド系、くまなく言われます。
これは、
一般のマレーシア人が普通に日本に旅行ができるレベルまで所得がある、
ということです。
一生に一度の大旅行、って感じでもなく、
「超楽しかったから、来年は大阪行くんだー。」
とか、
「今度は北海道でスノボするつもり」
とか、
私達の海外旅行のように、ちょっとだけ特別だけど気負ってる感じもない、そんな雰囲気。
バンコクOLの給料=日本の地方事務職の給料
日本もそうですが、同じ国でも地域によって所得格差はあります。
東南アジアでも屈指の大都会、バンコクなんかでは、それなりの企業では働けば4〜6万バーツくらいは給料がもらえるらしいです。
4〜6万バーツといえば、約12〜18万円。
日本の地方で事務職をしてたら、そのくらいの給料の若者もいるんじゃないかな?
ということは、
日本人だから東南アジア人の何倍も給料もらっている。
という構図はもう成り立ちませんね。
私は今マレーシアのペナン島に住んでいますが、イオンに入ってるラーメン屋さんのキッチンスタッフの月給は約10万円でした。
結構高いな!と私は思ったんですが…。
更に最近ではUberドライバーや、ネット販売などで副業してたりするので、最近のマレーシア人の給料は私達が思うよりずっと高そう!
東南アジアと日本の経済格差はフラットになりつつある
東南アジアから見たら、格差は確実に是正されてます。
特に先進国との。
日本国内では色々問題があるんでしょうが、海外旅行好きの私からはかなりいいことが盛り沢山です。
特に一番いいな、と思うのが、
現地の人と話があうようになってきた、
ということ。
例えば、食後に行ったあのカフェが美味しかった!というなんてことない話でも、生活がギリギリの人には「は?」って話。
でも皆に余裕ができてくれば、「私も行ったことあるー」とか「今度一緒に行こー」とか「もっと美味しいお店あるよ!」とか、同じ目線で情報交換ができます。
これは小さな例ですが、同じようなことはいろんな分野で起こりえますね。
世界がこのようにフラット化すれば、
価値観を共有できる人がめちゃくちゃ増える!
というわけ。
すごく楽しそうな未来!!