こんにちは!たびなすびのちかです。
モロッコに来たからには、サハラ砂漠は外せません!
今回はモロッコのゲストハウスで現地ツアーを申し込んで行ってきました。
2泊3日で説明と違ったり、思いのほか過酷だったり、世界遺産や名所まで回れたり、といろいろあった…
以下、全記録(長い)を記す…。
目次(クリックでジャンプ)
モロッコのサハラ砂漠ツアーはいつでもどこでも申し込める
地獄のサウナ列車にのり、無事にモロッコ最大の観光都市マラケシュにたどり着いた私たち。
旅行最大の目的はサハラ砂漠でラクダに乗ること!
なぜなら夫が10年前にサハラを訪れ、そのあまりの美しさに感動したそうで、
「結婚したら愛する妻に必ず見せたいと思っていたんだ・・・」
と恥ずかしげもなく真顔で口にされました。
愛する妻=私だとは10年前にはつゆ知らず…。(友達だった)
サハラ砂漠に行くには、自力でバスを乗り継ぎ行く方法と、現地ツアーに申し込む方法の二種類があります。
自力で行くには長距離バスの出発時間や手続きが面倒、また公共交通機関の恐ろしさが身にしみている。
2日以上サウナ地獄に揺られたら、そのまま砂漠と一体化するかもしれない…。
一方、ツアーは砂漠体験のほか、周辺2カ所の世界遺産をなんとエアコン付き(!)高級バンで効率良く回ってくれるとのこと。
このカタカナ4文字「エアコン」の威力を目の前にして他の選択肢があるでしょうか。
自力案を一瞬にして捨て去り、2泊3日のツアーに申し込むことにしました。
ツアーはどこでも申し込めます。
街中の旅行会社に「サハラ」の案内板があり、
ほとんどのホテルやゲストハウスに「サハラツアー承り中」のプレートあり、
ただ路上に立っているだけで、通行人が「サハラ?」と声をかけて来るほど!
もうモロッコ語の挨拶は「サハラ」なんじゃないかと思うほどです。
モロッコ商人は勝手に怒って勝手に値切る
私たちはというと、初日に泊まったゲストハウスで申し込みました。
そこは宿探しを初めてたった数分で見つけたところで、結構綺麗だったので、
「ツインで一泊いくら?(エアコンなし)」
と聞いたが最後、オーナーおじさんのゴングは鳴り響いたようです。
彼は勝手に「百面相」をしながら商談を進めていきました。
ーーーーー商談開始ーーーーー
注)会話末尾のカタカナ太字はおじさんの表情です。
モ「部屋は(約)1000円だよ!安いよ綺麗だよ涼しいよ!」エッヘン!
夫「・・・」
モ「いくらならいいの?いくらいくらいくら?」ハテハテ!
夫「・・・」
モ「サハラ砂漠行く?サハラ行くなら部屋一泊800円にする!」ナイスアイディア!
夫「・・・」
モ「サハラ行くなら1泊ただにする!」ナント!
夫「・・・」
モ「サハラ行きなよーサハラサハラサハラ!砂漠ツアーは一人1万円、すごい安い」ビックリ!
夫「・・・」
モ「OK!9500円!ファイナルプライス」ショウガナイナー
夫「・・・」
モ「何が不満なの!もう原価割れだよ!これ以上無理だから!」ナンナノ、モウ!
夫「・・・」
モ「しょうがない!二人で17000円!今日の宿込み!困っちゃうよねーうちもー。OKね?ね?ね?」ヘトヘト
夫「・・・OKかな」
モ「カムヒヤ!!!」キリッ(ここだけ無駄にかっこいい)
ーーーーー商談成立ーーーーー
モロッコ人は彫刻のように顔立ちがはっきりしているので、表情が豊かでオーバー。
彼らを見てから自分の顔を見ると、能面が立っているのかと逆に自分の顔に驚くほど…。
ツアーの相場は予め調べておいて、納得できたら申し込めばいい
やれやれ、という顔で彼は領収書を切ってましたけど、表情が豊かすぎてニヤニヤが隠しきれていなかったので、まだまだ相当儲けは出てるのでしょう。
私達一泊無料になりましたから。
事前情報で、一人8000〜12000円ほどかなと思ってました。
まずはどうなるのかと百面相を見守ってたんですが、ほぼしゃべらずに低価格に落ち着いてよかったです。
私たちは行きたい場所に許容の価格で行けたのでよかったですが、自分の意に反する勧誘を受けた時には彫刻に負けず、はっきりと断ってください!
実際私たちがサハラツアーから帰ってきても、ひっきりなしに声をかけられました。
数日前に行ってきたと言っても「2回目行ってこい」と真顔で見つめられましたから。
モロッコ現地砂漠ツアーは話半分で聞こう
ツアーを申し込む際に、仲介のおじさんは、
・乗車する車はエアコンつきのデラックスバンである
・それぞれの観光地に専門の英語のガイドがおり、料金は含まれている
・1泊目はデラックスホテルに泊まれる
と話していましたが、若干違ったので訂正しておきます。
・乗車する車は、エアコンはついてるけど動かないワゴン車である
・それぞれの観光地で、英語を話す現地人と一緒にお土産屋をまわり、最後にチップを要求される。
・1泊目は現地でホテルと呼ばれているところに泊まれる
私は特に高級志向というわけではない。
実際に前日も800円のゲストハウスを高いと渋ったほどですから。
ただね!
エアコンつきとかいうからですね!デラックスホテルとかいうからですね!
期待してしまっただけなんです!
百面相おじさんを信じた私が悪いんです・・・。
聞いたことがない国の人たちと一緒にサハラ砂漠ツアーへ
ツアー客は私たちを含め11人。
「は~い、私はニューヨークからきたのよ。こっちはママ」2人
「ハロー、私たちはドイツから来たの。」2人
「俺はオランダ人だよ。一人旅してるんだ。よろしく」1人
「私と彼は友だちでブラジル人よ。オランダに留学してるの。」2人
「私たちはカップルなの。セレーシアからよ。」2人・・・・
せれーしあ?
どこ?
ひと通りの挨拶を終えると、それぞれの席に着き、思い思いに景色を眺めたり、音楽を聞いたりしていました。
夫に、
「さっき皆の自己紹介あんまりよく聞こえなかったんだけど、あのカップルはどこから来たの?」
と聞かれたので、
(セレーシア・・・シェーシア・・・ジョージア!そうだ!グルジアだ!)
私「グルジア人だって」
夫「へえー、めずらしいね。グルジア人初めて会ったー。場所はっきりわかんないねー」
私「そうだよねー、でもお相撲さんにいたよね、グルジア人」
などとしゃべっていました。
しばらくして、夫がグルジアカップルに
「どうやって来たの?モロッコまで」
と聞くと、彼らは
「車だよ!EUだからヨーロッパは移動が簡単なんだ。そこからフェリーでアフリカに・・・」
と答えました.
・・・EU?
グルジアってEUだっけ?
私たちが怪訝な顔をしているのを察し、彼らは
「僕らの国は小さいから、場所がよくわからないよね。スロベニア抜けるとすぐイタリアなんだよ。」
と。
ピンと来たらしい夫は、
「ああ!クロアチアね!僕行ったよー、5年前に」
と、彼らクロアチア談義を始めました。
クロアチア人だった。
英語ではセレーシアっていうんですか、なるほどね。
(「クロエイシア」と発音するらしいですが、なぜかセレーシアに聞こえた)
私はといえば、
「クロアチアかー!ドブドブニクって綺麗なんでしょ。行ってみたい!」
などと何事もなかったかのようにグルジアクロアチアカップルとおしゃべりをしました。
その後おしゃべりも一段落がついた頃、
「ちょっとさー、適当なこと言わないでくれる!本当に適当だよねー」
と呆れ顔の夫。
愛する妻とか言ってたのに、ぷぷぷ。
サハラ砂漠の前にモロッコ観光、世界遺産や名所をまわる
疑惑のカップルの謎が解け、すっきりした私たち。
ワゴン車はモロッコ屈指の観光地をまわる旅に出発したのでした。
世界遺産「アイット=ベン=ハドゥの集落」
モロッコの世界遺産。
雰囲気はまさに映画!
昔、超強かった『ハドゥー族』が交易のために作ったのが、『アイット=ベン=ハドゥの集落』。
敵に襲われにくいように、入口が一つしかない!
中は窓がないので暗いし、迷路のよう。
階段ばかりで摂氏40度にもなる夏は辛いよ…。
あまりの暑さに高台登頂を断念しようとすると、50代後半のアメリカママに、
「チカ、私は行くわよ、年だと思った時点であなたはおばさんよ!」
と言われ、意地で高台までの登頂成功!
が、吐き気が止まらなくなったよ…。
ロッククライミングが有名な名所「トドラ渓谷」
超絶壁に囲まれた渓谷。
地元のモロッコ人が、家族で川べりでピクニックしてた。
そんなのどかな風景なのに、超絶壁(数十メートル一直線!)ではロッククライミングをする勇者もいる…。
私達はツアーだったので、素敵な民族衣装を身につけたガイドに案内され、ちょっとだけ水遊びを楽しみました。
自由時間が唯一のトイレタイム。
私も早速近くのお家にトイレを借りに行ったら、その横の部屋で、ジーンズとタンクトップでホテトチップ食べながらゲームしてる人がいた。
(外は超異国でもここは超現代…)
と通り過ぎたら、
休憩中のガイドだったよね。
衣装効果台無しっ…
サハラ砂漠ツアー、「デラックス」の使い方がおかしい
サハラ砂漠ツアーの「デラックスバス」とは
40度超えの中、エアコン故障中ワゴン車のこと。
その日も夏なので茹だるような暑さ。
ツアー客は口々に「エアコンをつけろ」とお願いするも、運転手はガン無視。
今考えればしょうがないです、そもそも壊れてるんですから。
ただね、ツアー申し込み時に、
「エアコン付きバス」
とはっきり書いちゃってるから、皆文句も言いたくなるよ。
2泊3日、ほぼ車に乗りっぱなしだし。
でね、車前方の時計の横に温度計がついてたんです。
38…、39…、とぐんぐん温度はあがり、ついに、40になるか!?というときにトイレ休憩。
戻って再発進したときに温度計見たらね、
ハガキを張って隠されてた。
運転手の苦肉の策だった模様…。
皆で爆笑した!
サハラ砂漠ツアーの「デラックスホテル」とは
なんてことない中級ホテルのこと。
部屋はいたって簡素な宿泊施設だったんですが、日が当たらないだけでもありがたい…と思えるようになります。
それで、夕食付きだったんだけどさ。
モロッコ人は小食なのか、11人に夕食のチキンが11切れ!
あとパン。
味気ない…、でも仕方ない…。
別のツアー団体は、アメリカ人の若者がめちゃくちゃ騒いでてビバリーヒルズ青春白書みたいでした。
一方のこちらは、サザエさんみたいな落ち着きで、こっちのグループでよかったと心底思ったよ…。
サハラ砂漠ツアーで人生初ラクダに乗る!だけど …
二日目も佳境に入り、いよいよ砂漠でラクダです!
砂漠に日中入るのは暑すぎて無理。
夕方まで日焼け止めを塗り直したり、スカーフを遊牧民風に巻いたり、青春白書のセルフィーを眺めたりして時間をつぶしました。
「キャメルスタンバイ」
キャ・メ・ル!
掛け声に促され、一人一人ラクダに乗ります。
ラクダは足が長いので、立ち上がると結構な高さ。落ちたら大変!
11人が一列に連なり、いざサハラ砂漠へGO!
皆前後の人に写真を撮ってもらったり、ラクダの一歩一歩の揺れに嬌声をあげたりと、ツアー最大のイベントを満喫しています。
しかし…
10分後。
なんか…
内腿がつりそう。
ラクダの乗り心地は最悪!!!
ラクダの背中は平らではないので、バランスを保つためには内腿を引き締め身体を固定しなければならないのです。
ズルッ(落ちそう)
キューッ(内股締め)
ズルッ
キューッ、
ズルッ、
キューッ、
ズルッ、
エンドレス股締め。
…もう力が入らない……ズルズルズル…
ー2時間後ー
ラクダを降りた戦友たちは皆内股でした。
サハラ砂漠の感想が夫婦で違いすぎる
サハラの真ん中の眺めは素晴らしかったです。
360度見渡す限りの砂、現実には思えません!
映画というよりはアニメの中にいるよう。
私は夫に
「連れてきてくれてありがとう。こんなにすてきな景色を一緒に見られてよかった。」
と、ドラマの脚本のようなセリフを心の底から感謝していうと、
「そう?前来た時はもっとよかったんだけどなー。今回はまあまあだな。人数多すぎ。」
と夫。
ガーン!
夫婦といえども同じ気持ちを共有するというのは難しいのだということを、ここサハラで学んだのでした。
翌日またお世話になる一列に並んだラクダに、青春白書たちがちょっかいをだしているのが見えました。
ラクダに乗る時にはくれぐれも内股の筋肉痛にはお気をつけ下さい!
楽しそうに乗っているのは、写真を撮る瞬間だけです!
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