旧式の携帯をスワイプできずに残念がるインド人の警官

      2016/09/06

旅先ではアラームをセットする必要もなく、窓から差し込む強い光とともに目が覚める。

何もかも自由。

しなければいけないことはないし、したいこともない。

でも、ここはインド。

突然やってくる「交渉」の舞台に備えて、腹ごしらえが必要だ。特に売るものも買うものもないのだが、街を歩いていれば、今日もまたインド人との交渉の場がやってくるはずだ。

 

Dosa_India ; Photography by YOSHI

Dosa_India ; Photography by YOSHI

 

朝ごはんは野菜入りのドーサ(クレープ)。バナナの皮で作られたお皿に酸味のあるタレがついてきた。

そして、ドーサのお供には定番のチャイ。

India_Chai ; Photography by YOSHI

Photography by YOSHI

 

すると・・・ほらやってきた。誰かが。これがインドだ。

 

Photography by YOSHI

Photography by YOSHI

 

僕がiPhoneを触っていると、同じドーサを手にしたインド人の警官が話しかけてきた。

 

おれのもそうやって指でスッと動かしたいんだけど・・・ちょっと、設定してくれないか?

 

おっちゃんは言語設定を英語に変え、目をキラキラさせながら、僕に携帯を託した。

 

スマホではない旧式の携帯電話を・・・。

 

「あぁ・・・おっちゃん、ゴメンよ。この携帯ではスワイプできないんだよ」

そう伝えて、皮のケースに丁寧に入れられた携帯電話を返した。

 

彼は「oh...」と、笑みを浮かべながらもとても残念そうな顔をし、去っていった。

 

心に残る、きっと一生忘れることのないインド人警官との一時。

 

こんなシーンが好きだ・・・。

旅の目的は旅することであればいい。

ひとたび旅に出れば、そこは出逢いの宝庫だ。

 


2012年バラナシ@インドにて

 

 

『週刊たびなすび』

↓一週間分の更新情報+αをお届け!

 - アジア, インド, 夫:よし