旅のよもやま話

エアアジアで人生初の搭乗拒否。プレミアムフラットが無駄に…。でも、諦めない。こんな方法で出国した!

搭乗拒否|エアアジア|プレミアムフラットベッド

たびなすびのヨシです。

出国間近、航空券は購入しているものの、

「ちゃんと飛行機に乗れるのだろか」

「出国、入国はできるのだろうか」

と不安に駆られたことはありませんか?

 

僕は洗濯してしまったパスポートを所持していた時期があったので、新しいパスポートを手にするまではドキドキしながら、出入国を繰り返していました。

 

過去に濡れて滲んでいる理由を聞かれたり、「渡航先で入国できなかった場合は自分の責任である」という誓約書にサインをしたことはありますが、できていたんです、搭乗も出国も入国も・・・あの日、エアアジアのチェックインカウンターで搭乗拒否に遭うまでは…。

 

「お客様のこちらのパスポートでは渡航先のマレーシアの入管が入国を許可しないということでしたので、どちらの航空会社を利用してもご搭乗はできないと思われますよ」

 

あの日、僕は、どの航空会社を利用しても搭乗はできないと言われてしまったんです。

 

ですが、何とか出国し、無事渡航先のマレーシアに入国することができました。しかも、サプライズつきで。

 

以下、その詳細です。

 

搭乗拒否の理由はパスポートを洗濯したことによるスタンプの滲み。日本以外では問題なかった。

親戚の結婚式への参列のため、マレーシアのペナン島(2017年よりペナン在住)から、僕は弾丸で日本に一時帰国していました。

 

式も終わり、幸せな気分で羽田に向かい、ペナンに戻ろうというときに、まさかの搭乗拒否。

 

母国で搭乗拒否に遭うという情けない失態を犯した僕は、なかなか諦めることができず、エアアジアのチェックインカウンターに何度か提案をしました。

 

しかし、どの提案も「規則で決められているので・・・」と断られ、しまいには、「お客様のこちらのパスポートでは渡航先のマレーシアの入管が入国を許可しないということでしたので、どちらの航空会社を利用してもご搭乗はできないと思われますよ」と言われてしまいました。

パスポートが問題だったんです。

問題となったパスポートですが、実はこの搭乗拒否事件の1年ほど前にポケットに入れたままパスポートを洗濯(脱水まで完了)してしまい、ICチップが読み込めず、さらに、押印された各国の出国・入国スタンプが一部滲んでしまっていたんです。

 

一部と書きましたが、日本や韓国、ヨーロッパの国々のスタンプは水に濡れても、滲んでいませんでした。

 

その後、1年間はドキドキしながら何度か出入国を繰り返していました。

 

当時は韓国の釜山に住んでいたので、韓国↔日本、韓国↔マレーシア、韓国↔タイ、韓国↔台湾など、何度か洗濯済みのパスポートで一時帰国をしたり、旅行をしたりしていました。

 

チェックインカウンターや入国審査官に「洗濯しちゃったの?」と聞かれることはありましたが、搭乗を拒否されたり、出入国ができないということはありませんでした。

 

釜山の港や空港で「搭乗はできますが、もし、渡航先で入国できなかった際にはお客様の責任ということになりますので、パスポートの写真を撮らせてくださいね」とパスポートすべてのページをスキャンされ、さらに、誓約書にサインをし、乗船、搭乗可となったことはあります。

 

台湾の入国審査官は「ははは〜パスポート洗っちゃったの!これ、飴だよ。あげる!」と、旧正月が近かったからか、陽気で笑いながら、入国させてくれました。

 

その他、タイやマレーシアのクアラルンプールやペナン、ランカウイの空港でも全く問題なく入国することができ、過去に審査官から「滲んでいる部分はあるけれど、写真のページから情報読み込めるから問題ないよ」と言われたこともありました。

 

それなのに・・・まさか、母国、日本で搭乗拒否に遭うとは・・・。

 

っていうか、「そんなにドキドキしながら出国するなら、パスポート新しくしろよ」と思いますよね。

 

本当はそうしたかったのですが、その洗濯済みのパスポートでマレーシアに長期滞在するためのビザ(準備に1年ぐらいかけた)を申請していて、そう簡単にパスポートを変更するわけにはいかなかったんです。

 

エアアジアのチェックインカウンターでもこういった事の経緯は全て話ました。

 

「韓国のエアアジアでは搭乗させてくれた」

「クアラルンプールの入国審査官にも問題ないと言われた」

「このパスポートでマレーシアの長期滞在ビザを申請中で、申請も受理されている」

 

チェックインカウンターの方も頑張ってくれたんです。

「一応、クアラルンプールの入国管理局に問い合わせますので、少々お待ちを」と、スタンプの滲んだ箇所をスキャンしたものをマレーシアの入国管理局に送ってくださいました。

 

韓国のチェックインカウンターと少し違ったのは、日本では「搭乗させることはできない」という前提で、それを確認するための作業を行っていたのに対し、韓国では「滲んでいるのは一部だから、搭乗できるでしょう」と搭乗するための方法を探ってくれました。(韓国のほうがクレーム凄いからかも)

 

案の定、「やはり、そちらのパスポートでは入国させられないという回答を得たので、搭乗はできません」とのこと。

 

さらに

 

「渡航先であるマレーシアの入国管理局が入国は認めないということなので、お客様はどちらの航空会社を利用してもマレーシアでは入国できないものと思われますのでパスポートを新しくされてから出国なさってください」

 

とのアドバイスまで・・・。

 

航空会社側としては、入国時にリスクのある客は乗せたくないでしょうから、渡航先の入管からそのような回答があれば、もちろん搭乗を拒否するしかないと思います。

 

エアアジアの利用条件の7条-1に15項目ある「輸送を拒否する権利」にも「9.搭乗者が渡航に必要な書類を携帯していないと判断した場合」とありますし。

 

これで、せっかくのプレミアムフラット(エアアジアのビジネス)には搭乗できず、残念ながら航空券代の払い戻しもなし。

羽田で一晩、始発で成田へ。キャセイパシフィック航空で、いざペナンへ


夜も更け、深夜2時。

 

プレミアムフラットベッドでぐっすり夢の中だったはずが、羽田空港を彷徨い歩く羽目に。

 

これまで何十カ国も旅をしてきたのに、搭乗拒否に遭ったのははじめてだったので、さすがに少し落ち込みました。同時にチェックインカウンターであれこれ尋ねて、担当の方を少し困らせてしまい、反省しました。

 

グランドスタッフの方も「搭乗拒否」を伝えるのは辛かったと思います、きっと。

 

どう考えても、リスクのあるパスポートを所持していた自分の責任です。

 

海外でこんなことがあれば、すぐに次の対策を練るだけなのですが、言葉が100%通じる日本でこのような場面に遭遇するとは想定外でした。

 

さて、どうするか。

何が何でも、早朝便でペナンに飛びたい!

 

いろいろ考えました。

 

繰り返し、頭の中を駆け巡ったのはチェックインカウンターでの

 

「お客様はどちらの航空会社を利用してもマレーシアでは入国できないものと思われます」という一言と、

 

ちょうど、その1ヶ月前にマレーシアの入管に言われた

 

「滲んでいる部分はあるけれど、写真のページから情報読み込めるから問題ない」という一言。

 

五分五分。

 

ただ、洗濯済みのパスポートで複数回、マレーシアへの出入国は繰り返していたので、入国は恐らく問題ないだろうと考えていました。

 

問題は・・・

 

ほかの航空会社を利用したとしても、チェックインカウンターで搭乗を拒否される可能性があるということ。そうなると、もう方法はひとつしかありませんでした。

 

「チェックインカウンターを通らずに搭乗する」

つまり、セルフチェックイン&発券が可能な航空会社で出国するということ。

 

さて、早朝便でペナンに飛ぶことができる航空会社は・・・ありました。

 

9:15発

香港経由ペナン行き

キャセイパシフィック航空

 

でも、成田発でした。寝過ごさないよう、羽田空港では横にならずにカートを押しながら空港内をぶらつき、始発で成田に向かいました。

 

受託荷物をなくすため、叙々苑のドレッシングを捨てた・・・

無事、成田空港に到着し、キャセイパシフィック航空の自動チェックイン機で発券し、いざ出国へ!

 

受託荷物があると、チェックインカウンターを通らなければならなかったため、受託荷物として預ける予定だった液体類(妻に「絶対買ってきて!」と頼まれていた叙々苑のドレッシングを数本)は処分することにしました。

 

何本か買っていたので、勿体なく、一応・・・空港の警備員さんに

「未使用のおいしいドレッシングなんです。機内持ち込めないので、よかったらもらってくれませんか?」と聞いてみたものの、、、

怪しすぎますよね。

 

「ごめんなさいね。そういうことはできないんです」とやんわり断られました。

 

「出国間際、機内持ち込みできないドレッシングもらってくれる人いませんか?」というツイートでもしてみればよかったですね。

 

無事チェックインと出国審査を終え、ゲートに向かうと、そこにはサプライズが!

全く問題なく、セルフチェックイン、そして、出国審査を完了し、ゲートまで歩いていたときでした。

 

日本での挙式を終えたオーストラリア在住の従兄弟からLINEが入りました。

 

「よっちゃん(親戚にはこう呼ばれている)!今回は忙しいのに、わざわざ結婚式に来てくれてありがとう!僕たち、今からオーストラリアへ帰るよ!よっちゃんはもうマレーシア着いたかな?」

「実は昨日搭乗拒否にあって、まだ日本なんだ!しかも、羽田からの便がなくて、いま、成田だよ!」

「えっ?僕も成田だよ!どの便?」

「9:15発のキャセイ。香港経由でペナン戻ることにしたよ。」

「え!一緒だよ!僕たちも香港経由でこれからパースに戻るよ!」

「えっ?まじで?!どこ??」

「あー見つけた!!」

 

搭乗拒否に遭ったおかげで・・・なんと、成田空港で、従兄弟と再会することができたのです。

 

マレーシアへは何の問題もなく入国できた

さて、香港を経由し、ペナン国際空港です。

 

入国できるのか!

 

「お客様はどちらの航空会社を利用してもマレーシアでは入国できないものと思われます」と言われていたので、さすがにマレーシア入国時は緊張しました。

 

前日の一件で、マレーシアの入管に入国未許可のパスポート番号などが登録されていて、強制送還になるのではないかと不安に駆られながらの入国審査でしたが、、、、全く問題なく、無事に入国できました。

マレーシアの自宅に戻り、しみじみと入国スタンプをみつめていたら、羽田での「どの航空会社を使っても入国できないと思われる」というアドバイスはあまり適切ではなかったような気がしてきて、一応、エアアジアのカスタマサポートに問い合わせ、一連の出来事を伝えた上で、払い戻しの可能性を伺いましたが、、、、ダメでした・・・。

 

今回は航空会社を変え、無事搭乗し、入国することができましたが、やはり、リスキーだったと思います。

 

搭乗を断られる理由は様々ですが、パスポートは作り直すなど、大抵は事前に対策可能なので、パスポートが原因で搭乗拒否なんてことにならないよう、有効期限や損傷状態などは事前に確認しておきましょう!