こんにちは!たびなすびのちかです。
久々のGrab乗車記、今まで同様、いや、今まで以上にサービスは利用していました。
が、いかんせん「慣れ」て、皆親切なんですが、特にインパクトのある人もおらず筆は進まず…。
しかし!
先日、空港までのちょっと長めの乗車で個性的なドライバーに会った!
てか、もしかして皆いろんな面白エピソード持ってるかもしれないんだけど、短距離だとそれほど深い話もできないので、乗る距離に比例して面白い話が聞けるのかもなー。
今までの乗車記も、空港行きが多かったのはそのせいかも?
日本の田舎にこそUberとかGrabみたいな配車サービスができればいいのに!
子供の頃からの夢を50年ぶりに叶えた!
「ハロー、ヨシサン」
乗るやいなや、さん付けで呼ばれた夫の名前。
日本人ではよくあるニックネームですが、名字も付けずに「YOSHI」で登録しているので、初見で日本人名だ、と分かるローカルドライバーは多くありません。
夫「よくわかったね、日本人の名前って。」
ド「わかるよーーー、だって日本大好きだからね!!」
夫「ほほう…サンキュー」
真正面から日本ラブを言われたら、悪い気はしませんね。
ド「私ね、55歳なんだけども、この前初めて日本旅行したんだよーーー」
私「へえ、どうだった?」
ド「どうだったも何も!!花見してね。もう最高だったわ!!!」
私「あ、桜見たんだ。春は一番いい季節だよ、日本。」
ド「そうそう!!人はめちゃくちゃ多かったけどね、東京しか行ってないから。」
私「じゃあ疲れちゃうよね、ペナンから行くと特に。」
ド「疲れたんだけどさ、もうとにかく最高だったよ、だってね、日本で花見って、
小学生の時からの夢だったから。」
私「おおおお!!」
ド「半世紀かかったよ、叶えるの!」
私「そりゃすごい!!」
ド「だからね、人の多さなんてもう関係ないっ!最高!!」
なんか凄そうなオジさんの経歴
ド「私が小さい頃はね、なんっていっても日本が一番でさあ…」
夫「その頃はそうかもね…」
ド「日本に行くために勉強もめちゃくちゃ頑張ったのよ」
夫「ほう…」
ド「そしたらさ、大学卒業前に、『ヒタチ』から誘われたの、日本で就職しなさいって。」
夫「おおお!すげえ!」
ド「でもね…、お母さんがとにかく泣いて泣いて「行くな」ってさ…。で、諦めて、
ここの国家公務員になったの。」
夫「もっとすげえ!」
ド「まあね、でそれからは結婚して子育て終わるまでは働き詰めよ…」
夫「ずっとペナン?」
ド「国家公務員だから、いろんなとこ転勤して、最後にここ。」
このオジさん、インド系のマレーシア人。
公務員って基本的にマレー系が優遇されるので、他の民族の人たちは相当優秀じゃないと就けないんじゃなかったかな。
日本からもお誘いが来るレベルなら、このオジさんさては、優秀だな!!!
奥さんは中華系のミックス家族
基本的にインド系の人たちはお喋り好きが多いので、話がどんどん広がります。
ド「マレーシアはどう?」
私「ペナンがとにかく住みやすいかな。中華系が多いから、文化も馴染みあるし」
ド「そうだよね、日本人からするとね。うちも奥さん中華系、だからミックス家族」
夫「へー」
ド「私イポー出身なんだけどね、家内もイポー」
私「イポーって中華系多いんだよね。」
ド「そうそうそう、だから中華系と出会っちゃったんだよー、ハハハ」
夫「じゃあ家では英語?マレー語?」
ド「あ、家では広東語が多い」
私「まさかの広東語っ…」
ド「ちっちゃい頃から周り中華系ばっかりだから、自然習得よ。ほぼネイティブ。子どもたちにはタミル語で話し掛けてたけどね、奥さんタミル語できないから。不公平でしょーハハハ」
夫「なんかいろんな枠組みを超えてくるね…」
夫婦間は広東語、
子供とはタミル語、
家族全員では英語と広東語ミックス、
で、オジさんは他にも北京語、福建語、マレー語できるって。
全員同じ国籍だけどね。
不思議ね…。
子どもたちのラインナップが凄い
話はオジさんの子どもへと変わり…
ド「でねー、55歳で退職なんだけど、ちょっと悩むじゃん、もうちょっと続けるかどうか」
私「ふんふん」
ド「だけど子どもたちに全力で止められてね。もう十分働いた!もう休みなさいって。」
私「へええ、いい子たちだねえ。もう成人してるの?」
ド「3人いてさ、
長女はアメリカで医者、
長男はインドの工科大学、
次男はイギリスでロースクールに行ってんだ。」
私「最強のレパートリー…」
なんかさ、こういう人に出会って、
「日本って進んでる国だよね!」
とか言われると何とも言えない気持ちになる…
環境が全く違うとは言え、できることが全然違いませんか…
まあ、国と個人を比較しても無意味ですけど、こういう度肝を抜く家族ってマレーシアに結構いるんですよね。
配車ドライバーだから、と先入観で見てるとビックリします!
このオジさんの場合、完全に趣味でGrabをやってるとのこと。
退職しちゃうと人と会う機会も激減するし、お喋りできないので、Grabのシステムを聞き、
「こりゃいい!」
と、
早速専用車を買って始めたらしい。
もちろんお金稼ぎが最大の目的の人が多いですが、意外にも暇つぶしの人も結構います。
何かよくわかんないけど、オジさんの車降りたとたん、
やる気出た!!
ということで、ほぼ趣味でドライバーをやってる人は、面白い話も持ってる可能性大!