駐車場でのひとこま。
ある日、日本から韓国に遊びに来ていた旅仲間と共にユッケビビンバを食べに行くことにした。知人を連れて行き、これまで一度も外れたことのないお店。
お店までは車で向かい、車はお店と提携している有料駐車場に入れた。30分間は無料で、それ以降は30分ごとに1000ウォンが追加されていくシステム。
約30分後、ユッケビビンバを食べ終え、再び駐車場に戻った。無料で利用できる時間を5分ほど過ぎていたようで、おじさんに「5分オーバーだから1000ウォンね」と超過分を請求された。僕が「あ、はい」と財布から1000ウォン<≒100円>を出し、おじさんに渡そうとすると、管理人のおじさんは突然笑い出し、そして、こう言った。
「あんた変わった人だな」と。
僕は何が変わっているのか、さっぱりわからなかった。
一応・・・
「え?何かおかしなことしましたか?」
と聞き返してみた。
すると、おじさんは・・・
「『は?時間通り来ただろ』『5分ぐらいいいだろ』と怒鳴る人がほとんどなんだよ。なのに、あんたはお金を払おうとしている。まけとくから行きなさい。変わった人だ。はっはっは」
と笑っていた。
おじさんの話<経験>では僕の行動はあまりにも珍しいことなのだそうだ。
友人は
「一体何があったの?おじさんすごい勢いで話してたけど?怒ってた?」
と心配していた。
「いや、駐車料金100円払おうとしたら、『お前さんは変わりもんだ』とタダにしてくれたんだよ」
と事の経緯を伝えた。
駐車場での小さな異文化体験。