こんにちは!たびなすびのちかです。
今からさかのぼること数百年前の女子大生時代、ぴちぴちの私は大学の夏季スペイン語学研修という遊び以外にどんな目的が?というものに参加しスペインへ渡航、1ヵ月後にむっちむちになって帰ってきました。
大金を積んで娘を送り出した両親などは、久しぶりに会った娘の変わり果てた姿に、黒豚だのアンパンマンだの心無い言葉をかけ、私の乙女心は大層傷ついたものです。
今回はなぜ私が1ヶ月で10キロも増量できたのか、その秘策を伝授しようと思います。
太りたいけど太れない、という方は是非参考になさってください。
朝は血糖値をぐんと上げる
滞在したホームステイ先にいたのは私のほかに同じ大学の授業を受けているドイツ人と、なぜここにいるのか全く謎なスペイン語能力ゼロのフランス人の3人。
私はドイツ人と共に学校に徒歩で通うため、一緒に家で朝食をとり6時半に出発。
朝食は温めた牛乳を入れたココア、ブルボンっぽい缶に入ったクッキーが食べ放題です。
学校は徒歩で1時間、バスを使っても1時間かかるという謎の立地だったため、節約のため私たちは徒歩で通学していました。
ドイツ人の高身長と足の長さによる脅威の歩行速度についていくのはちんちくりん日本代表の私には至難の業でした。目測でも彼女の歩幅は私の2倍はあります。
涼しい顔で「早朝に歩くのって気持ちがいいわね」とつぶやく彼女の隣で、汗だくになっている私。だって私にとってはほぼマラソンですからね。
「あついー、あついー」という私に彼女は
「そりゃそうよ!チカは服も黒っぽいし、髪の毛も目も最近は日焼けで肌まで黒くなってるんだから」と真剣に答えました。
そういう問題なの…?外国人と話すとこういう斜め45度からの返しが面白いですね。
確かに彼女を見てみると、金髪碧眼、日焼けで肌はまっかっか。手足の毛までマッキンキンですから。
でも違います。マラソンしてるからです。
授業が終わる時間が中途半端
夏期講習だからなのかわかりませんが、授業時間は午前8時から午後1時までと微妙なスケジュール。
ステイ先の遠い私たちは6時半に朝食を食べているので、1時まで腹ペコを我慢できるわけがありません。
しかし学校は郊外の広い敷地に建てられ、構内の売店は夏休みのため休業中。唯一あるのはお菓子の自動販売機のみです。
当然買いますね。
10時の休憩にスニッカーズ(1本500キロカロリー)、コーラ(250キロカロリー)、ポテトチップ(知りたくない)、オレオ(もうやだ)などを毎日ローテーションで食べていました。
本当はお茶におにぎりとかがいいですけどね。無いのでね。
パンチが効くシエスタ
授業が終わるとまたまたドイツ人と共に1時間の距離をマラソンし、ステイ先でランチタイム。
ご存知の通り、南欧ではランチが一日のメインのため、コースのように料理が出てきます。
まずはサラダ。
「チカが日本人だからライスを入れてみたわ!」
大量のオリーブオイルに浮かぶ白米とレタス…。
日本人だからと優先的にサーブされ、皿には山盛りのオリーブオイルかけごはん。
すっぱくて脂っこくて…新・食・感(泣)
「日本を思い出すでしょう?」
全くです。
続いてはメインであるスペイントンカツ。
手のひらサイズで一人2枚。6人いるから12枚重ねで出てきます。豪快!
さらに山盛りのミート多すぎソースパスタ。
欧米人がベジタリアンになるのがわかる気がします。
動物の攻めがすごい。
デザートはバケツのような容器に入ったアイスをお玉でドーンと盛り付けてくれます。
私はステイ先でも一回り小さかったので(驚くなかれ163センチ、50キロで!)、周りの2倍の量を配給され、
「もっと大きくおなり!折れそうで見ていられないわ!」ドンドーン
…標準体重ですよね?
このようなランチを毎日胃に納めたにもかかわらず、若さというのは恐ろしいもので、全くもたれることもなく血となり肉となっていきました。
食べ終わると夕方の友人との約束までシエスタ。まるで力士のようでした。
数時間後、迎えに来た友人のインターホンを目覚まし代わりに起床し、夜のまちへと繰り出すのです。
スペインのバルは百円から呑める
寿司屋のカウンターにあるネタケース。
あれに似たものがバルのカウンターにもあり、何十種類ものおつまみが並び目移りしてしまいます。
シーフードあり、野菜たっぷりありと、肉攻めのランチを思い出しながら自分で好きなものを注文できる喜びを噛みしめるのです。
一皿300円ぐらいからで、ワインやビールは1杯100円!立ち飲みならさらにお得に!
今流行りのせんべろの先駆けです。
夕方から3時間ほど毎夜宴を繰り広げ9時頃に帰宅。
すると、11時ごろ部屋をノックされ「夜ご飯できたわよ」。
だいたいのメニューは何かのクリーム煮かパスタでした。きつー
書いていて気付きましたが、私は1ヶ月間1日5食だったのですね。
そりゃ太るわ!
こうして私は1ヶ月でクリスチャンベールや鈴木亮介ばりの肉体改造を成し遂げ、無事アンパンマンを親戚の子供の前で演じきったのでした(嘘)。
毎日2時間のマラソンをしなかったら演じるのはアンパンマン号になっていたことでしょう。
しかし若いってすごいですね。
今ならもう肉になる前に胃炎になりむしろやせるでしょう…。