マレーシア生活

【ボルネオ島ジャングル】世界遺産『グヌンムル国立公園』へ!ガイドツアーで熱帯雨林を満喫…?

Borneo_muluPhotography by yOsHi

こんにちは!たびなすびのちかです。

ジャングルといえば、

 

・昔ながらの暮らしをする民族と歓迎の舞

・得体の知れない動物との格闘

・タンパク源として虫を食べる

 

などなど、ほぼテレビで入手したであろうイメージがあるんですが…。

実際はどうなんだ!?

ということで日本から一番近いジャングル、マレーシアのボルネオ島に行ってきました!

 

ボルネオ島のジャングル『グヌンムル国立公園』は世界遺産でもある

私たちが訪れたのはマレーシアのボルネオ島にある「グヌン・ムル国立公園」

2000年にユネスコ世界遺産にも登録され、アマゾンやアフリカ大陸にあるジャングルより古い歴史をもつ!

動植物の宝庫だそうです。

 

実は、前日までスキューバダイビングのライセンスを取得するため、コタキナバルに滞在していた私達。

ライセンス取得後、飛行機でひとっ飛びできる「グヌン・ムル国立公園」を予定に組み込んでいました。

 

しかし、ダイビングのプログラムが予想以上にハードで疲労困憊。

やっとそれが終わったのに、こんどはジャングルなんて過酷すぎるっ!

そんな私は、

 

「ジャングルに行きたくない。お腹も痛い気がする。」

 

とごねまくり、夫を困らせました。

チケット代がもったいないので結局行きましたが、気分はあまり乗っておらず…

 

ジャングルの宿選びは慎重に!ホテルとロッジ、民泊では雲泥の差

コタキナバルからミリという町をを経由しムル空港に到着。

空港から国立公園までは10分位です。

 
トラックの荷台で。
 

この頃になるとごねたことなど嘘のように元気いっぱいになり、

 

「ひゃっほーい!」

 

と自然と叫んでしまうのでした。

それほど空が快晴で青々としており、緑に恵まれた森、荷台に立ち澄んだ空気が気持ちいい!

 

グヌンムル国立公園には、

・送迎のある五つ星ホテル

⇒『Mulu Marriott Resort(ムル マリオット リゾート)』を見てみる

・園内のバンガロー

・園内のロッジ

⇒『園内公式サイト』を見てみる

・園外の一般家庭に泊まる民泊

がありますが、ホテルはとても高級。

余裕があれば絶対にホテルかバンガローがいいですが、バックパッカーの私たちに選択権はなく、ロッジ希望!

 

Borneo_muluPhotography by yOsHi

 

ただ、予約はできず到着時にベッドが空いているかどうか、運次第だとか。

【追記2017/1/30】

園内公式サイトで予約できるようです。私達が訪れた2012年当時は予約できませんでした。
ベッドがドキドキするくらいなら、予め予約することをおすすめします。

この時は運良く、ベッドが3つ空いており、無事夫婦で確保することができました。ラッキー!

 

水しか出ませんが、シャワールームは6つ。

トイレは水洗で、鍵かかからないのが半分です。

 

ロッジは体育館のような部屋に30台近くのベッドが並んで置かれており、空いているベッドを使います。

できればワイルド風の男性の隣にはなりたくありませんが、昼は皆出かけているので荷物のみで判断しなければなりません。

 

さて、君ならどのベッドを選ぶかっ!?

 

一つ目の隣

⇒ 30キロはありそうな大きなスーツケースにXXLの「I Love MULU」Tシャツ。

二つ目の隣

⇒ 土のついたバックパックが二つ。

三つ目の隣

⇒ シーツがぐちゃぐちゃのままのベッドに30センチくらいの運動靴。

 
究極の選択っ!
絶対全員ワイルド系…

Borneo_muluPhotography by yOsHi

 

私たちの次のトラックでやってきた人はロッジが満室で、仕方なく園外の民泊へ。

民泊はまったく観光地化されておらず、

 

トイレもシャワーも川の水

 

というワイルドネイチャーを体験できる貴重な場だったようです。

大男の隣であったとしても、ロッジのベッドが空いていてよかった…。

 

ちなみに民泊はいつでも空室があるそうですので、ワイルドな体験をしたい方が是非泊まってみるのもありかもね。

 

資金に余裕がある人には、ホテルがおすすめです。

ジャングルで汗をかいても、ホテル内で文明とともに快適に過ごせます。

 

グヌンムル公園内を歩くにはガイド付きツアーに申し込む

Borneo_muluPhotography by yOsHi

 

園内はとても広く、また迷子防止や環境保護のためかどこへ行くにもガイドの同行が必要です。

洞窟やつり橋へ行ったり、トレッキングをしたい場合は事前にツアーに申し込む必要があります。

定員に達していなければ、いつでも園内デスクで申し込み可能。

この国立公園の目玉の一つは、

 
『ディア洞窟』
 

天井の高さは120メートル!にもなる世界最大級の洞窟。

Borneo_muluPhotography by yOsHi

120メートルというと、

 
牛久大仏と同じ。
…わかる?茨城の新名所。

 

早速ツアーに申し込むと、総勢10人にガイドさんが一人というグループで行くことになりました。

集合場所から1時間ほど歩いていった先に洞窟があるのですが、道すがらガイドさんは珍しい動植物を見つけては説明してくれます。


80メートルに及ぶ背の高い木、

木に絡まっている音のなる葉っぱ、

木の枝に保護色で隠れている細長い虫、

毒々しいマジックペンぐらい太いムカデ、

羽が透けている虫、

オレンジの巨大な団子虫

 

地味じゃん…?

 

熱帯雨林の生物に関心がないとトレッキングツアーがダルい…

Borneo_muluPhotography by yOsHi

 

珍しいのもわかりますし、最初は興味を持って聞いていました。

しかし、このガイドさん親切すぎるのか、上記の動植物が現れるといちいち足を止めて説明するのです。

 

オレンジの団子虫ですよ!

わーすごーい!大きいー!写真とろうー!私のこぶしぐらいあるかもー、えーないよー、あるよー

 

一回目はこうなりますよ。

しかし、その10分後、

 

ここにも団子虫が!ほら!

あ、ホントだー、さっきより大きいかも!こんなにいるんだね、さっきのお父さんかな?

 

またまた10分後

 

また団子虫ですよ!

あーほんとー。団子虫またいたねー。

 

さらに10分後

 

だんご

あー

 

こうなるよ。

 

しかもそのガイドさん、グループを外れることを絶対に許してくれず、4回目のだんごも見ていないとわかるや否や、

「ほら、そこの日本の方、だんご見ました?見てないでしょ、こっちに来て、みてほら。」

と必ず全員に確認させるのです。

洞窟まで1時間の道のりが2時間になったのは

 
だんごのせいです。
 

世界最大規模の『ディア洞窟』から飛び出すコウモリダンス

ガイドツアーにより、通常の2倍の時間をかけて到着した『ディア洞窟』!

洞口が高さ150メートル、幅120メートルで世界最大、その入り口がリンカーンの横顔に見えることで有名です。

およそ洞窟とは思えないほどの広さで、内部は巨大な野球スタジアム以上ありそう。

そして、

 

におい!

 

生きているね、何かが。と、ひと嗅ぎでわかるっ。

実はこの洞窟、コウモリ屋敷なのです。その数なんと、

 
300万匹!!

Borneo_muluPhotography by yOsHi

 

夕方にはなぜか全員(全コウモリ)で外に飛び出し、その黒い筋がドラゴンフライと呼ばれ名物となっているのだとか。

とにかく洞窟の天井に横浜市民と同数のコウモリが張り付いているわけですね…。

キャーキモイー。

 

こういうときだけ想像力が豊かになり、息を吸っては「全横浜並のコウモリが…」と震えていると、周りで泥や水がたまっているところがありました。

するとガイドさん、

「そこは触らないほうがいいわね、わかるでしょう?うふ」

と含み笑い。

 

よこはまのおてあらい…。

 

どうにか一周し、外へ出たときの空気の新鮮なこと!

今度バットマンを視聴するときは、五感を全て使って臨場感を得られることでしょう。

 

その後、ドラゴンフライ鑑賞のため屋外広場へ。

毎日見られるわけではないとのことでしたが、その日は幸運にも300万匹のコウモリが固まりながらわさわさと出てくるのが見られました。

 

遠くで無数の黒い点が集まって飛んでいるのを見て思い出したのは、真夏の部活で頭の上にしつこく張り付いていた、

 
蚊柱だった。
 

グヌンムル国立公園で体験できる現地ガイドツアーの数々

Borneo_muluPhotography by yOsHi

 

 

「グヌンムル国立公園」は園内に様々なアクティビティ、

・キャノピーウォーク(つり橋)

・洞窟・鍾乳洞体験

・ジャングルクルーズ

・ジャングルトレッキング

などがあり、観光客は事前に予約することで参加できるシステム。

ガイドと共にグループ単位で行動します。

 

観光客は大体滞在期間が同じなので、ロッジに滞在したりアクティビティに参加すると顔見知りが増えてくるんですが、

そこに気になる人を発見。

 

年のころは40~50代でしょうか、カーリーヘアの黒髪で、極太の眉毛がとても印象的な女性。

 

彼女のカメラは今時珍しいフィルムタイプ

さらに、重量1~2キロありそうな分厚い動植物図鑑

ポットといってもいいような大きな水筒

を常にぶらさげていたので目立っていました。

 

面白そうなので話しかけたのですが、彼女全く英語が話せません。

私も話せませんが、桁が違うくらい話せないのです。

例えば、

 

私「Where are you from?(どこから来たんですか)」

 

ポカン…。

旅行をしていれば一番質問されるので、2~3日でも海外に行けば理解できる気がするけど…

 

更に、

「We are Japanese. and you?」

と聞いてみると、

「◎△$♪×&%#?」

 

彼女はヨーロッパ人っぽかったので、一か八か大昔に習ったスペイン語をひねり出し、

「ウィーアー、ハポネス!」

というと、

「◎△$♪×&%#イタリアーナ×&%#」

とのこと。

 

イタリア人だったんだ!

 

グヌンムルでジャングルクルーズ!お国柄を垣間見る

Borneo_muluPhotography by yOsHi

 

そんなイタリアおばさんとジャングルクルーズ(鍾乳洞体験ツアー)が同じグループになりました。

他にはデンマーク人夫婦と私たち夫婦の合計5人。

鍾乳洞までは5人乗り+運転手のカヌーで移動。

1時間ほど川を下り、鍾乳洞の入り口にたどり着きました。

 

内部の見学はグループ毎に列になり進んでいきます。

が、イタリアおばさん、超マイペース!

フィルムカメラでベストショットを狙ったり、図鑑で調べたり、水筒をおろして水分を補給したりとなかなか進みません。

 

デンマーク夫婦も気合い入りまくり。

写真の構図にこだわるカメラマンのご主人が奥さんの立ち位置などを詳細に指示し、あらゆる場面で写真を撮っていました。

しかし、列を乱すことを嫌うのか、写真を撮った後、進度に遅れることなく驚くすばやさでガイドの後ろを確保します。

 

ゆったりイタリアとテキパキデンマークの行動の比較が鍾乳洞より面白いな、と思いながら二組の間で見学していました。

 

ボルネオ島のジャングルでバトル勃発

鍾乳洞を抜けると、見晴らしの良い広場と奥に透き通った滝つぼがありました。

きれい!

するとガイドが注意事項を。

 

「帰りは来たボートにしか乗れませんから、グループで相談して帰ってください。

時間は自由ですが、ボートに乗れないと歩いて帰ることになります。」

 

歩いて帰る、という言葉にみんなが笑って了解。

思い思いに分かれて好きなことをし始めました。

 

私たちも喉が渇いていたので広場でコーラを買って飲んでいると、超怖い顔でやってきたデンマーク夫。

 

「私たちは1時間後に別のアクティビティの予定があるから、帰りたいんだ。」

 

と。

予定もないし本当はゆっくりしたかったのですが、鬼気迫る顔が怖すぎるので、

 

「わ、わかった。いいよ…」

 

と回答。

 

ところが、イタリアおばさんはどこにもいません。

4人で探しましたが(私たちは適当、デンマーク人は必死で怖い)見つかりません。

 

イライラしているデンマーク人は

 

「あのイタリアばばあ!!!どこにいるんだ!さっきからもたもたしやがって!」

 

的なことを言い、キレまくる…

こわい!!

 

すると、うちの夫が「あ、おばさん滝つぼで泳いでる!」と!

そちらを見ると、

 

それはそれは気持ちよさそうに、プカプカ浮いているおばさん!

 

Borneo_muluPhotography by yOsHi

なんと気持ちよさそうなんでしょう…。

思わず私も水着に着替えようかと思ったんですが…、

 
ピーー!!ピーー!!
 

デンマーク人、指笛を吹くっ!

 

「そこのイタリア人!こっちこい!!!」

 

いやいや…動物じゃないんだからさ…

 

人によってジャングルの楽しみ方が全く違うんだな…

何事かと豊満なビキニ姿であがってきたイタリアおばさん。

きょとんとして、「びこう~ず、びこう~ず」と繰り返しています。

 

びこう~ず …

because …

なぜ …

 
「どうしたの?」って意味か!
 

おばさん!頑張って英語で話したー(涙)

デンマーク人にまくし立てられたらかわいそう!と私がまず話しかけました。

 

「みんなでボートで帰らなきゃいけないんだけど、この人たち予定があるから今出発したいんだって」

 

当然伝わりません…。

 

「なんで英語わかんないんだよ!早く通訳のイタリア人連れてこい!!」

 

怒り心頭のデンマーク人。

すると近くにロッジ仲間のスペイン人発見!

 

「スペイン語ってイタリア語とほぼ同じでしょ(無知)、お願いだからこの状況を救っておくれよ…」

 

と事情を説明すると快諾してくれました。

ラッキーなことにそのスペイン人は多少イタリア語が話せるようで、おばさんも状況を把握。

すると、

 

「ああ、そんなこと。

 
じゃあ、先帰ってよ。」
 

私「いいの?そうするとおばさん山道を歩いて帰らなきゃならないんだよ!」

イ「いいのよ~、歩くわ~」

私「地図もないじゃん、一緒に帰ったほうがいいよ!」

イ「だって滝つぼ気持ちいいんだもん~、もうちょっと泳ぎたいわ~」

私「ホントにホントにいいの?大丈夫?他のボートに乗れないよ?」

イ「気にしないで~、ベッラベッラ~」

 

いいの…おばさん…

 

デ「ほら、じゃあ置いていくぞ!俺たちは早く行くぞ!」

 

おまえーーーーーー!

と思いましたが、迫力負けしているので何もいえず、私たちも歩きたくないのでめちゃくちゃ後ろ髪を引かれながらボートに乗りました。

 

Borneo_muluPhotography by yOsHi

 

帰り道「大丈夫かなー、おばさんに本当に悪いことしたね」と夫婦で猛反省したのでした。

でもおばさんの生き方、素敵…。

 

翌日、空港へ向かうトラックに乗るまでおばさんを見かけなかったので、いまだに彼女が無事だったのか気がかりでなりません…。

 

※個人の性格の問題であり、デンマークおよびイタリアの国民性に言及したものではありません!

 

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