こんにちは!たびなすびのちかです。
東南アジアの内陸に位置するラオス。
まだまだマイナーな国ですが、着実に開発が進んでおり、経済は急成長中で将来が楽しみな国の一つです。
ただ、インフラの整備はまだ経済成長に追いついておらず、魅力的なラオスの町を移動するには、
体力が必要不可欠っ!
未舗装の山道か、川くだりか
空路で便利に移動できるのは、首都ビエンチャンと、そして世界遺産でもある歴史都市ルアンパバーン間ぐらいなもの。
しかし、他にも魅力的な観光地がたくさんあるラオス。
そこを訪れるためには、バスに乗るか、はたまたボートで川を下るしかないのです。
「川下り?面白そう!」
…じゃあやってみる?
一日じゃ着かないけど。
「じゃあ、バスでいいじゃん!」
…そうなんだけど、
ラオスの山越えって、
トンネル無いけど。
ガードレール無し!
未舗装!
…。
グーグルマップの道路地図を見ると、インスタントラーメンくらい縮れているんです…
結局私たちが選んだのはバス。
川下りアクティビティで有名なバンビエンからルアンパバーンまで、約180キロのところを何と7時間もかかりました。
上下左右に揺れっぱなしで、洗濯機の中みたいだったよ!
世界遺産の町で高熱にうなされる
7時間も洗濯機に入ったのは初めてだったので、一瞬にして熱が出ました。
私「くっ…、世界遺産が楽しめない…」
夫「でも…、高熱だし、ゆっくり寝てなよ。俺一人で出かけてくるから!」
単独行動に若干うれしそうな夫。
私「喜んでる!くやしいくやしい!」(高熱による被害妄想)
夫「そんなはず無いじゃん!心配でたまらないよ!」
といいながら、夜まで帰ってきませんでした。
私も死ぬほど寝たので結局問題なかったのですがね。
復路の恐怖に打ち震える
洗濯機熱も収まり、元気モリモリ!とはいかないまでも、まあ元気…くらいで残り数日はルアンパバーン観光を楽しみました。
しかし…
心の底に抱える闇…
それは、
来たからには戻らなければならないということ!
また洗濯機に7時間、いや、
その倍!
往路はバンビエンという中継地点から乗りましたが、復路は首都ビエンチャンに直行するのです。
その距離は往路の約2倍!
私「よし(夫)、お願いだから飛行機で帰ろうよ(泣)」
夫「飛行機って…。いくらか知ってるの?超高いよ!」※2013年当時、LCCはなかった
私「貯金をはたいてでも飛行機に乗りたいよ!もうあんなバスはごめんだよ!」
夫「うーん、でも飛行機は無理だよ…」
私「うわーーーーん!!!(泣)」
中年女性の本気泣き。
ああいやだ!
10時間以上も洗濯機バスかと思うと、世界遺産観光も白黒に見えるよ…。
救世主となるか!?スリーピングバス
「ちか!これなら洗濯機にならないかもしれない!」
生気を失っていた私に、満面の笑みで指をさす夫。
先には『ビエンチャン行き、スリーピングバス』の文字が。
夫「これね、椅子が倒れて、ベッドみたいに寝ることができるんだよ。寝台列車みたいに。」
私「…揺れない?」
夫「多少は揺れるだろうけど、前のバスほど無理な姿勢じゃないから、体調は保てるんじゃないかな。」
ということで、飛行機は無理だとかたく断られたことも有り、これにすがることになったのです。
ー乗車の夜ー
ピックアップトラックに乗り、バスターミナルまで移動します。
一緒になったのが、イタリア人ぽっちゃり男性。
イ「はーい!ビエンチャンまで行くのかい?浮かない顔してるね!」
私「まあね。来るときに酷く酔っちゃてさ、昨日まで発熱してたんだよ。」
イ「確かに、あれは酷かったよ!でも大丈夫、スリーピングバスは快適らしいからね。」
おう!なんと心強いことを!
バスターミナルへと到着すると、引換券をチケットに交換します。
ちょっと時間があったので、車酔いに効くという炭酸水とミント飴を買いに売店へ。
これで準備万端!と前を見ると、酔い止めの薬をのむ韓国人グループ。
あ…
酔い止め薬の存在忘れてた。
そうだぁーー!!!現代には酔い止め薬というすばらしいものがあるのにっ!
私はなぜ炭酸水っ!!
ミント飴なんか買っているんだーーーー!!!
馬鹿すぎる…。
しかしここには薬局などありません。
恥をしのんで、韓国人に酔い止めを分けてもらおうか…
うん、それしかない!
と、彼らのほうへ歩き出そうとすると、
トントン。
肩をたたかれ、振り向くとぽっちゃりイタリアンが。
「ねえ、酔い止め薬いる?」
神かよ!
グラッツェーーーー!
3列2段構造のヒュンダイバス
神イタリア人から酔い止めをゲットし、すっごく心強い気分とともに乗車します。
カーペット敷きの土足厳禁。
内部は、2段になった座椅子が3列シートで並んでいます。
背面は180度に倒れ、荷物は背中の裏にあるポケットに収納可能。
寝ている間は背面に覆われているため、盗難に遭う恐れがないという機能的な代物です。
なかなかうまく考えられていますね。
ただ…、私の席は、
3列シートの真ん中上段。
真ん中の席には側面に壁がないため、寝ていると落ちそうで怖い。
ハズレか…。
ムゥーーーーーーっとした表情をしていたら、
「ちか、俺と変わろう。」
窓際の夫の優しい言葉。
第二の神!
そして断らない私!
悪魔!
そんなこんなでバスは出発しました。
バスには後方にトイレも完備しているため、ビエンチャンまでノンストップです。
早速あの酔い止めを飲むと、効きがよすぎて
爆睡。
起きたらもうビエンチャンだったという、長距離移動者憧れのシチュエーションでした。
私「よく寝たよーーー!!!」
夫「俺は下に落ちそうで、気になってあまり寝られなかったよ…」
私「あっ、ごめん…」
私「おーい、イタリア神!酔い止めありがとう。おかげで全く酔わずに爆睡だったよ!」
イ「俺は結構酔っちゃったよ。弱かったみたい、あの薬。」
私「あっ…」
ー教訓
身体が日本サイズの女性は、海外酔い止め薬を飲んで、窓際を陣取ればラオスの移動はクリアできるよ!
【ラオスどたばた旅行シリーズ】
ラオス、バンビエンのブルーラグーンは絵本の世界!でも偽看板に騙されないでね!