
2016年5月
こんにちは!たびなすびのちかです。
元気で発声の良い韓国の人たち。皆でワイワイ楽しむのが大好きなので、連休ともなれば家族やお友達グループで外出します。
特に中高年の方は、外出着として登山服を愛用。
韓国では登山服姿のおじさん、おばさんをよく見る!
韓国人中高年の余暇の過ごし方ベスト3には必ず入っているほど人気の登山ですが、知り合いに聞いたところ、登山服にも有名ブランドが有りなかなか値が張るそうです。
一着30万ウォンなら安い方だとか!
ブランドにもランクが有り、お友達グループでの集いには安物は来ていけないんだとか。そのため、皆ブランドロゴが胸にデカデカと書いてある登山服の一張羅を持っているのです。
本当のセレブなら登山の時だけ着るのでしょうが、一般庶民はそうはいきません。
上下合わせて100万ウォン(高い!)もすることあるのですから、登山だけではもったいない!
- 公園でピクニックでもしましょうよ → じゃあ登山服!
- 海を見ながらコーヒーでもいかが → そうね登山服!
- バス旅行でちょっと遠出! → やっぱり登山服!
- 今日は休日! → だよね登山服!
こうして休日は韓国中が登山服で溢れかえるのであります。
一時期大旋風を巻き起こした韓流ドラマ『冬のソナタ』
その最終回で、ペ・ヨンジュン演じるチュンサンとチェ・ジウ演じるユジンが結ばれるシーンが韓国南部の島、外島(ウェド)で撮影されました。
韓国でもドラマは有名で、外島は韓国人にとっても人気の観光スポットです。
実は外島、所有者がいる私有地で(国立公園に指定)その方がお花好きということで約1000種類の植物が植えられている花の楽園なのだとか。

外島へ行くには、まず巨済島(コジェド)↑という済州島に次ぐ韓国で二番目に大きな島へ行く必要があります。巨済島は釜山からバスで1時間20分ほど。そこからフェリーに乗り換え30分ほどで外島に到着です。
その日は義父に韓流ドラマが大好きな義母、私達夫婦の4人で訪れたのですが、連休中日ということもあり、フェリーに乗り込めないほどの人人人!!!
花の島という謳い文句も有るのか、9割方が中高年、登山服着用の方多数でした。
フェリーを事前予約していたものの、元気な方々のパワーに押され予約時刻のフェリーに乗れず、30分遅れで乗船。
船内でバッジを配られ、身体に貼り付けるよう指示されました。すると、船長さん、
「今日は混雑していますので、1時間で島から戻ってきてください!そのバッジがないと船に乗せません!もし1時間で戻らなくても待ちませんからね!他の船にも乗せません!心して行くように!」
脅しですね。…これ、外国人観光客にはどうやって伝えるんでしょうかね、英語などは一切ありませんでしたが。
このアナウンスに対し、登山服メンバーたちは「ネッ(はい)!!!!アルゲッソヨ(わかりました)!!!!」と、いちいち元気に返事をしていました。
全体的に軍隊っぽいんですよね、韓国のやりとりって…。誰も軍隊に行ったことのない私たち家族は「怖いわねーなんか…」と話していました。
そんなこんなで外島に到着。
「到着しました!これから1時間ですよ、遅れたら置いていきますからね!」
と、最後の脅しアナウンスを流すと、船の出入り口のドアが開きました。
一斉に出口へと向かう乗船客。そりゃそうでしょう、アレだけ焦らされたら一秒でも惜しくなります。ただ、あまりの迫力に身動きできない私たち4人…。
数分後、やっと船を降り、周りを見るとなんと、テニスコートほどの船着場に約20艘のフェリーが!そこから降り立つ人人人!!!!
もはや見学どころではありませんが、一本道のため我々が進まないと後ろが詰まってしまうという富士山の頂上付近の状態に!←行ったことないけど
止まることもできず、ただ足を運ぶのみ。ある程度道を登ると、花畑が見えてきました。色とりどりの花が区間ごとに種類を変え、顔を出しています。
おばさんとおばさんの間から。
お花の咲き乱れるスポットは絶好の撮影場所となっており、みんな次から次へとポーズを決めてパシャパシャ撮影会です。
しかし、登山服というのは山でも目立つように鮮やかな配色がされているため、おばさんたちの登山服と咲き乱れる花々の色で、色彩容量オーバー、どこまでも続くおば花ストリート…
結局休むベンチももちろんおば花に陣取られており、私達は数枚写真をとりそそくさとフェリーに戻ったのでした。
所要時間30分でした。

平和なフェリー待機タイムが終了し、ぞくぞくと帰還するおば花たち。
あと5分で1時間だ…間に合うかな、みんな。
と思っていると、なんと、船が出港!!!
いやいや!あと5分残ってるし!
「次の船がつけられないので、もう出発します」
すると目に飛び込んできた船着場で懸命にこちらを呼ぶおば花!!
「あそこに!!!まだ人がいますよ!!!」
誰かが叫びましたが、
「早くこないのが悪いんでしょう、もう出発したので仕方ない。皆様、心配なさらずに。他の船が乗せてくれるでしょう。私達はそんな薄情じゃありません!」

いやいやいや、じゃあ最初の脅しは何だったのさ!
「最初からそういったら皆さん戻ってこないでしょう、だからああ言ったのです。ご安心を。」
義母が取り残された人を心配していたので、アナウンスを説明しました。
このようにフレキシブルなことが多々おこる韓国。
そこで悶々と考えず、ま、いっか!と考えられたら、あなたはもう韓国通です!
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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ご訪問ありがとうございます、たびなすび(プロフィール)です。現在、マレーシアのペナン島を拠点に生活しています。このブログでは日常の小さな気づきや、心に残った旅の瞬間などをお届けしています。このブログが新たな冒険や発見のきっかけになれば嬉しいです。「住みたくなるようなお気に入りの街」を探す旅に出てみませんか?