こんにちは!たびなすびのちかです。
マレーシアのペナン島に住んで一年半がすぎ、なんとなく生活に慣れてきたこの頃。
マレーシアは多民族多言語国家であるというのは、日々肌で感じてたんですけど、今回改めてすごい!と感じたので、どんな感じだったか紹介しようと思います。
すごい、っていうかカオス?
ってレベルだった。
突然4Gが繋がらなくなってお店に行ったらカオスだった
ある朝、ランニングのために外出し、そこでポッドキャストを再生しようとしたら…
接続不可!!
ランニングで耳が寂しいとやる気が半分以下になるんだよおおお!
何度接続を試みてもダメで、その日は無音でランニングが終了。
「4Gが繋がらないとは大ごと…」
ということで、一目散にHotlink(キャリア名)のセンターに行きました。
↓ここ
そこで私は目撃した!
言語のカオスを…。
マレーシア人の言語切替が分刻みで行われてた現場
お店に行くと、まず受付があり、そこで状況を話した後各カウンターへ案内されるという流れ。
私の場合は、カウンターに行く問題じゃなかったらしく、受付でそのまま問題解決をすることに。
ただ、それほど簡単なことでもなかったようで、ちょっと時間がかかりました。
30分位かな。
なぜかそのお店、腰掛ける椅子もあまりなく、私は受付にへばりついて動向を見守ることに。
ずっと受付にいるし、スマホがないから暇なので、次々に来るお客さんと店員のやり取りをボーッと見てたんですよ。
いや、すごかった。
本当に多言語なんだな、って実感した。
今日もスマホの調子が悪く、ショップへ。私たちが長時間対応してもらっている間の隣の窓口→お客さん一人目には福建語、二人目にはマレー語、三人目にもマレー語、四人目には北京語、五人目には英語。五人目のお客さんとは最初、英語で話していたのに、途中からマレー語になってた。店員さんは中華系。
— たびなすび@ペナン島🇲🇾 (@tabinasubi) 2018年12月10日
実際に使用してた言語をそのまま実況すると
店員A)中華系の場合
⇔中華系客:福建語
⇔マレー系客:マレー語
⇔中華系客:北京語
⇔インド系店員:英語
⇔マレー系店員:マレー語
店員B)インド系の場合
⇔私:英語
⇔マレー系客:マレー語
⇔インド系客:タミル語(多分)
⇔電話:マレー語(多分相手はマレー系の誰か)
⇔中華系店員:英語
⇔中華系客+マレー系店員:マレー語
店員C)マレー系の場合
⇔マレー系客:マレー語
⇔中華系客:マレー語
⇔インド系客:マレー語
⇔店員全員:マレー語
⇔私:英語
店員D)中華系の場合
⇔中華系店員:福建語
⇔マレー系客:マレー語
⇔中華系客:北京語
⇔インド系客+マレー系店員:英語(途中からマレー語)
店員同士で話す場合
マレー系含む店員全員:マレー語
マレー系がいない店員複数:英語
このやりとりが、小さな受付内で30分間の間に起きた…。
混乱の極みっ!(私だけ)
しかもこれね、
私と英語で話しながら隣の店員とマレー語で話してると、次の客に北京語で話しかけられる、
というような同時進行がほとんどなんですよ…。
マレーシア人の共通言語がマレー語というわけではない
まず、この状況を見て思ったのは、
そりゃ多言語できなきゃ、生きていけないよな…。
ってこと。
携帯会社ということで、偏りなくありとあらゆる人が訪れるわけですよ。
民族もまんべんなく、そしてひっきりなしに。
親切だったし、必要な仕事ですが、受付が超エリートの職場ってわけではないですね。
一般的な職種でしょう。
てことは、イコールこのくらいできないと一般的な仕事はできない、ということか…。
もう一つ、気づいたのは、
マレー人、ちょっとおトクね
ってこと。
上の実況でも分かる通り、中華系インド系が最低3言語話してるのに対し、マレー系はマレー語と英語のみ。
マレー系は母語がマレー語で、外国人が来たとき以外は英語を話さなくてもいい状況。
どう考えても楽ですね!
受付にいる店員さん全員と対応しましたが、マレー系の店員さんが一番英語が不得意そうでした。
逆に面白いのは、マレー系がいないと、同じマレーシア人同士(中華系⇔インド系)でも英語で話してること。
他にもインド系店員と中華系の客が英語で進めてたのに、マレー系の店員が入った途端にマレー語に切り替わることも。
優遇されてるね…。
(もしくは齟齬の無いように切り替えてるとも言える)
今回の出来事が一般化できるほどマレーシアは単純ではない
日本は日本語でほぼ事足りる国で、外国人も日本語を学べば暮らしやすくなる、というわかりやすい構造ですが、
そういう国出身だと、真逆のマレーシアのような国は非常に面白いですね!
わかりやすい国から来たため、どうしても一般化したくなるんですよね、ここでも。
「インド系と中華系は英語で話すんだー」
とか
「マレー系が入るとマレー語になるのね」
とか。
でもそれは、場所や状況によって違うんです。
ペナン島は中華系が多い、東海岸の州はマレー系が多い、同じ中華系インド系でも出身地が違うので母語は共通じゃない、家庭の方針、などなど…。
日本で例えるなら、
日本人だからって日本語が話せるわけじゃないし、読めるわけじゃないし、書けるわけじゃないし、しかもそれを「なんで?」とも思わない感じかな?
面白いね!
あ、もう一つ言うと、誰もがバイリンガル、マルチリンガルというわけではなく、セミリンガル(全ての言語が中途半端)になっちゃう問題もあったりするので、マレーシアが手放しに素晴らしい!というわけではありません。
仕事の出来不出来は話す言語の多さに全く関係ないわ、と思うこともたくさんあるし。
ということで、これがマレーシア!とは言えませんが、ペナン島のとある携帯屋さんでこういうことが起こったよ、というエピソードでした!