マレーシア暮らし

黙々と網を繕う漁師が見せてくれたもの|Penang|2025

📍 撮影地|Tanjung Tokong Public Beach(地図)|2025年3月

ペナン島はタンジュントコン地区。

日本人も多く暮らす高層コンドミニアムと一校のインターナショナルスクール。その並びに、潮の匂いが残る漁村があります。

毎朝歩いている場所で、普段は数秒で通り過ぎてしまうのですが、この日は、明け方に雨が降っていたので、真上から陽が射す時間帯に、ゆっくりと歩きました。

さすがに暑さに負けて、ふらりと日陰に入ると、タバコをくわえ、黙々と網を繕う漁師の姿。

絵になる⋯。

「魚を獲るための網なんですか?」

「いや、魚じゃなくて、蟹だよ、蟹」

「蟹なの?」

驚く僕に、彼は「こっち来てみ」と歩き出し、そばの水槽の蓋をあけてみせてくれました。中には、何匹ものカブトガニ。

「今日はボスがいないから売れないんだけどね、いつもここで売っているよ。あんたはどこから?」

「日本からだけど、ペナンに住んでるよ」

「そうか」

そう言うと、男は網と向き合い直し、再びゆっくりと手を動かし始めました。

いつ、どこで目にしても、職人のひたむきな姿には、惹かれるものがあります。

ご訪問ありがとうございます、たびなすび(プロフィール)です。現在、マレーシアのペナン島を拠点に生活しています。このブログでは日常の小さな気づきや、心に残った旅の瞬間などをお届けしています。このブログが新たな冒険や発見のきっかけになれば嬉しいです。「住みたくなるようなお気に入りの街」を探す旅に出てみませんか?

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