
2025年5月
日本橋と茅場町のちょうど間くらいに、ガラス張りの大きなビルがあります。
ー Kabuto One ー
天井から吊るされたその日の株価等が表示されているキューブ型の立体ディスプレイと入口のベンチに鎮座している「日本資本主義の父」渋沢栄一の銅像がこのビルの象徴。
この「Kabuto One」の存在を知ったのは、一時帰国して数日たったころのこと。

日本橋三越のあたりを歩いていた僕と妻は次の予定まで少し時間があり、どこかでひと息つけたらと思っていたところで、ふと目に入ったのがこの建物でした。
ー そして、まさか数日後、この場所で思いがけない再会を果たすことになるとは、このときは思いもしませんでした ー
このビルのエントランスの奥には、ノートパソコンに向かって黙々と作業する人、同僚たちと座って楽しそうにお弁当を食べている会社員のグループ、学校帰りにポケモンカードを広げている子どもたちもいて、 そこはオフィスビルのロビーというよりも、パブリックスペースとして使ってよさそうな、そんな雰囲気が漂っていました。

「ここで時間潰せそうじゃない?」
そう言って、僕たちもそちらのスペースを30分ほど利用させてもらうことにしました。
株価や街の情報などが交互に表示されるキューブ型ディスプレイに、ときより「Kable Book Lounge」という3階のラウンジが映し出されてました。
気になって覗いてみることに。すると、そこはその名の通り、本に囲まれた落ち着いた空間。ブックラウンジ、レストラン、カフェ、そしてコワーキングスペースの機能を兼ね備えた居心地の良さそうな場所でした。
それから僕たちは、日本滞在中に何度かこのビルを訪れ、3階のKable Book Loungeで作業をしたり、1階のオープンスペースで短時間だけパソコンを開いたりして過ごしました。
そして、すっかり気に入ってしまったKabuto One訪問三度目の日のこと。
この日は夕方から三田で友人と予定があったので、それまでの短い空き時間に僕はひとり1階のスペースでパソコンを開いていました。
土曜日の午後、まもなく13時になろうという頃でした。
窓の外にはランチを終えて職場に戻る会社員や、午前中の授業を終えた子どもを自転車で迎えに来た父母の姿が見えました。
ビルに囲まれた都会の中心なのに、どこか時間がゆっくりと流れているように感じられたのはアジアの他の都市と比べて歩道が広く、車の往来も少ないからかもしれません。
そんな行き交う人の流れをぼんやりと眺めていると、
「えっ⋯」
どこかで見たことのある顔が目の前を通り過ぎていきました。
橘(仮名)に似てる⋯
橘は高校時代のテニス部の後輩です。
でも、確信は持てませんでした。ビルの外に出て、走って追いかけようかとも思いましたが、もし違ったら、息を切らして声をかける僕は、かなり怪しげに見えるでしょう。
結局その場で立ち止まり、SNSで繋がっていた橘にメッセージを送ることにしました。
「もしかして、今、茅場町にいない?Kabuto Oneの前歩いてなかった?」
少しして、「え!?今、会社!歩いてた!!」との返信がありました。
この広い東京で⋯奇跡的なタイミングです。
すると、橘は「いまから、私、そっち行く」と、仕事の合間にKabuto Oneまで来てくれて、ほんの数分でしたが、立ち話をすることができました。
ぶらりと足を運んだだけのつもりが、思いがけない再会につながったKabuto Oneと「Kable Book Lounge」は一時帰国のたびに自然と足が向かう定番の場所になりそうです。
流行りのビジネス書を手に取ってみたり、広々としたラウンジでランチをしたり、あるいは誰かとの待ち合わせまでの短い時間をひと息ついたり⋯。
いつもとちょっと違った場所でいつも通りの時間を過ごすのにおすすめの場所です。
❒ Kable Book Lounge(公式HP)
茅場町と日本橋の中間に位置する「Kabuto One」の3階にあるBook Lounge Kableは、ブックラウンジ・カフェ・コワーキングスペースが一体となった、静かで居心地の良い空間です。経済や金融の専門書を中心とした約3,000冊の蔵書に囲まれ、都会の真ん中でゆったりと過ごすことができます。
ー おすすめポイント ー
- リーディングラウンジやテレワークブース、ミーティングルームなど多様なエリア構成
- 経済・金融書や渋沢栄一関連など、約3,000冊の専門書を所蔵
- Wi-Fi完備・電源利用可能。楽天マガジンで雑誌も読み放題
- キッチン併設で本格ランチやカフェメニュー、アルコールも提供
- 木や水、緑に囲まれた癒しの空間設計
- 茅場町駅11番出口直結。日本橋駅からも徒歩5分の好アクセス
読書や作業、ちょっとした休憩に。静かに自分の時間を過ごしたいときにぴったりの場所。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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ご訪問ありがとうございます、たびなすび(プロフィール)です。現在、マレーシアのペナン島を拠点に生活しています。このブログでは日常の小さな気づきや、心に残った旅の瞬間などをお届けしています。このブログが新たな冒険や発見のきっかけになれば嬉しいです。「住みたくなるようなお気に入りの街」を探す旅に出てみませんか?