こんにちは!たびなすびのちかです。
ダイビングライセンスの第一段階である「オープンウォーターダイバー」コースの講習を受けていた私たち。
競泳選手であった過去も空しく、初日からゴーグルに涙をためるほどの大変さです。
2日目のダイブショップのお迎えを待っているときも、常夏の国にいるとは思えないほど心はどよーんとしていました。
隣で朝からカレーをバクバク食べている夫がうらめしい!!
昨晩の雨で海中の視界は30センチ!
重い足取りでやってきた昨日と同じダイブショップに昨日とおなじスパルタヤンキー、カルビン先生。
「チカー、オハヨゴザイマース!!いぇーい」
先生は今日も絶好調です。
今日は中国人女性とブラジル人男性のカップルと一緒に4人で講習を受けるとのこと。昨日よりにぎやかで楽しい!
昨日同様、桟橋から「降りろ」といわれ入水します。
ただ、中国人女性の明るさのおかげがそれとも昨晩の嵐の後の快晴のせいか、今日は余裕が出てきました。
先生の「カムヒアー」の声で集まる4人。
夫には「今日は何か調子がいいみたい。うまくいくと思うよ。」と告げると、夫は私に向かって笑顔で親指を立てました。かっけー。
先生「さて、今日は中性浮力の練習だよ。昨日と同じ水深12メートルまで潜って練習する。ただ、昨夜の雨で視界不良だからみんなで固まって動いてね。」
私「先生!視界不良ってどのくらい?」
先生「んー、1メートルはあると思うー」
いいいい、いちめーとる…
私が164センチだから、腿から下はほぼ見えなくなるということ…
超不安顔の私の表情を察した先生、
「でもさあ、みんな日程ずらせないし仕方ないでしょう~、できるできる~」
と現実的なことをいい、全員納得。
仕方が無い、私も頑張るしかないでしょう!
「よーし、じゃあ皆行くよ!せーの!」
先生の掛け声で入水です。
ブクブクブク…
ブクブクブクブク…
全く何も見えない。
茶色の泥水の中にうっすらと見える夫の黄色いレギュレーター(酸素呼吸装置)。
黄色ってすごく目立つんだな、とこんなところで実感しました。
とにかく私には夫の黄色のみが命綱。
黄色…黄色…
見えなくなった(泣)
嘘でしょ。
360度回ってみても、上下を見てみても、見渡す限り真っ茶色。
視界は1メートルはおろか、30センチもないのです。
どうしよう!!!
すぐにでも水面に上がればいいと思いますよね。
しかしですね…
深く潜った状態で一気に上昇すると減圧症になり、運が悪いと死にいたることもあるのです。
減圧症は、身体の組織や体液に溶けていた気体が、環境圧の低下により体内で気化して気泡を発生し、血管を閉塞して発生する障害の事である。(ウィキぺディア)
意外とビビりな私は、講習前にe-ラーニングで基礎知識を学習していたのだ!(キラーン)
私の入れたてホヤホヤのダイビング知識によれば、深海からは超ゆっくり浮上し、水深5メートルで5分くらい停止すると安全だったような…。
(正確には毎分18メートル以下で浮上し、水深3-5メートルで3分間停止するのが目安とされていましたので、大体合ってましたね!)
普段の生活でいつも落ち着きの無い私は、夫から事あるごとに「落ち着いてね。」と言われていました。
視界約30センチほどの泥水を眺めていると、夫の「落ち着いてね。」がこだまのように聞こえてくる…
夫婦愛…
夫の愛に支えられた(と思い込んでいる)私は、慎重にゲージ(水深計がついている)を見ながら水深5メートルまで浮上。
ここで5分待てば水面に上がれる!
1分…2分……
「落ち着いてね…」
3分…
「落ち着いてね…」
4分…
「落ち着いてね…」←しつこい
5分。
OK!!レッツ水面ー!!!
「…チカーチカー」
遠くで私を呼ぶ声が。
振り向くと夫とカップル、そして先生が手を振っています!
「よし(夫)ーーーーーー」
こだまの主に抱擁!
こうして私は命に別条なく元気にグループに合流できたのでした。
早速私は、減圧症の恐れから浮上をゆっくりし安全停止をしたことを得意満面で皆に報告。
すると先生や他の講習生から非常にほめられ、すっかり気をよくして元気一杯その日の講習をこなしたのでした。
夫はやはりとても心配したようで、涙目になっていたので心配かけて悪かったと謝りました。
そして夫婦愛に支えられていたことも報告し、感謝している旨を告げると、
「もう駄目かと思ったよー、ちかのお父さんとお母さんになんていえばいいかずっと考えちゃったよー」
と夫。
いやいやいや、
あきらめ早くない!?
そんなこんなで3日間の講習を何とかこなし、無事『オープンウォーターダイバー』の資格をゲットしたのでした。
震える初日はこちら!
⇒英語できないのにダイビングの講習を英語で受けることになったよ!
恐怖の2日目はこちら!
⇒オープンウォーター講習:海中でゴーグル外されたら恐怖しかない
その後のファンダイビングはこちら!
⇒見た目に騙されるな!マレーシアでキメキメの中国人ダイバーと一緒に潜る