こんにちは!たびなすびのちかです。
料理の腕を全く磨いて来なかった私は、家庭料理があまり得意ではありません。
夫も外食好きで料理好きなので、どちらも時間のある週末なんかは、
「前から目をつけてたあそこに食べに行こう!」
とか、
「今日は俺がモロッコ料理作る!」
とか言われてたんで、
ビールを飲みながら昭和のお父さんのようにテレビを見て待つっ…。
そうこれが平成の妻の姿…。(違う)
いやだってさ、
モロッコ料理作るとか言われたら、はいそうですかじゃあ頑張ってと言うしかないでしょう…。
この日はモロッコだったけど、エジプトとか…、ネパールとか…。クロアチアとかさ…。
黙って見守る、それも夫のため…。
しかも全部美味いのよ、これが!
唯一夫に勝てる料理、それは本格麻婆豆腐
そんな万能夫ですが、唯一私に完敗する料理が。
それは、
麻婆豆腐っ!!
これは、そんじょそこらの麻婆豆腐ではない。
本場中国四千年の歴史から習得してきました。
もともと麻婆豆腐は嫌いではありませんでしたが、特に特別な感情は抱いていませんでした。
が、十数年ほど前、中国に数ヶ月ほど滞在していたのですが、そこで食べた麻婆豆腐が、
舌がしびれる辛さの全く別物。
驚愕しました…。
昔から知ってたのに全然違う一面があるギャップにやられてしまった…。これは…恋…?(違う)
すっかり中国麻婆豆腐の虜になってしまった私は、中国を離れてからもその味が忘れられず、悪戦苦闘しながらも、
自作できるまでになった。
そうこの執着心こそ私の特技…。
本格麻婆豆腐に欠かせない調味料が『老干媽(ラオガンマー)』
この麻婆豆腐に欠かせない調味料がありまして、それが、
『老干媽(ラオガンマー)』
↓これ
無表情のおじさんの写真が目印。
これを入れると途端に、
「中国大陸からやってきたぜ!」
という味になる不思議。
なんか上手く言えないけど、大陸!って感じなんですよね、台湾とか香港とかシンガポールとかの中華系の味じゃなくて。
うちでは通称「おじさん」と呼ばれていたこの調味料。
なんと韓国でもスーパーで簡単に手に入ったので、切れたら「おじさん買ってきて」と誤解を招きそうなキーワードで夫に買い出しを頼んでいました。(前韓国に住んでいた)
これと、豆板醤、後は固形の花椒を多めに入れれば、本場大陸麻婆豆腐のできあがり!
ペナンは中華系の街じゃないんか!
「おじさんの麻婆豆腐食べたいなー」
ペナンに来てまだ2ヶ月ですが、麻婆豆腐だけは自家製がお気に入りの夫。
夫が私の料理を食べたがる貴重な機会を逃すまじっ!
ということで、さっそく「おじさん」と「花椒」の買い出し。
なのですが、
どこのスーパーに行ってもない!!!
おじさんはもちろんのこと、花椒も見当たらない…。
インドやマレー系もスパイス類はよく使うので、数十種のスパイスが陳列されているんですが、花椒だけはないんですよ、どこにも!
なんで?韓国でも売ってたのに。
ペナン島は半分以上中華系住人なのに、なんでないのー!
「おじさん」も豆鼓の一種なので、豆鼓っぽいもので代用しても良いんですけど、もう私レシピはおじさんがないと完成できないことになってるのでね…。
しかも花椒もないってどういうこと…。
私「よし(夫)、残念だけど当分麻婆豆腐は作れないよ…」
夫「何で!?」
私「おじさんと花椒がないんだよ、どこにもね。」
夫「え!?だってここ中華系島じゃん!韓国にさえあったのに!」
私「ミステリーだよ…」
夫「えー、でも食べたい!」
そう言われると、何が何でも食べたくなってきた…
救世主現る!遂に見つけた『好佳Ok Treat』
そんなこんなで数日が過ぎた時のこと。
「ここにあるらしいよ。」
夫が地図を送ってきました。
ローカルの友達が周りに聞いてくれて、店を見つけ出してくれたんだって!
それがここ。
好佳Ok Treat
ガーニードライブのプラウティクス市場の裏手にある小さい商店。
「行くしかない!」
ということで、一目散にお店へ向かいました!
車を降り、看板を見つけお店の前へ。
入り口の棚に…
おじさんがいたーーー!!
「あ、それは中国のブラックビーンソースです。」
と店員さん。
「知ってますよ!もちろん!だってコレを探すのどれだけ大変だったか…!この顔!」
とおじさんを指しながら力説し、店員さんにちょっと引かれました。ごめんよ。
このおじさんシリーズ、『老干媽(ラオガンマー)』って言うんですが、他にも豆板醤とか豆腐が入ったなんかもありました。
私のお目当ては豆鼓で、在庫は切れなそうだったのでとりあえず二瓶ゲット。
私「とりあえずおじさんはOK。あと…花椒ありますか?」
店「はい、あります。」
と取り出したのは、レジの棚に置いてあった大きな瓶。
店「何グラム必要ですか?」
私「え、なんか小さい袋のパッケージとかないの?」
店「ないです、これだけ。」
私「そっか…。じゃあ適当に50くらい?」
結局60グラムを袋に入れてもらってお会計。
老干媽の豆鼓が9.8リンギット(約250円)、花椒は2.5リンギット(約65円)くらいだったかな。
実は通販で買おうとも思ってたんだけど、3倍以上の値段だったから買わなくてよかった!安いね!
衝撃の事実発覚!!
会計を終え店を出ると、
ものすごい達成感…。
私「ペナンでも麻婆豆腐食べられる幸せ…おじさんありがとう…」
夫「でさ、前から言おうと思ってたんだけどさ。
それ、おばさんだってよ。」
私「えええええええええ!!!」
夫「友達が言ってた。」
私「マジで!?おじさんにしか見えないのに…」
夫「これ作った中国のおばさんだって。よく見てみてよ。」
私「確かに…よく見るとおばさんっぽいかも…。でもショック。」
夫「通称『おじさん』だったしね。くくく。」
なぜペナンに老干媽と花椒がないのか
個人の見解ですが、ペナンの中華系は福建省出身が多いので、四川系の食材はあまり使われないのかな、と。
そもそも老干媽を作った”おばさん”は貴州省の人らしく、そこは四川と近いので、福建料理にはあまり使われない食材なのかな。
豆鼓自体もあまり使わないみたいです。
花椒はどうなんだろう?
火鍋にはよく使いますよね、ペナンにも沢山火鍋屋さんがあるんですがまだ行ったことはないので、今度行く機会があったらお店の人に聞いてみようかな。
私たちは四川系の料理の味付けが好きで、
火鍋も家で作りますからね…。
スパイスの消費量が半端ない!
多分刺激が強い料理なので、もう中毒だと思います。
禁断症状が出る前に、ペナンでも手に入れられることがわかって一安心です。
老干媽と花椒をお求めの際はぜひこちらに!(って誰かいるんかな)
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