こんにちは!たびなすびのちかです。
新しい家への引越しはわくわくするものです。
しかし、それと同時に非常に面倒な…
引越し準備!
フルタイムでの勤務の後、夜な夜なダンボールをスーパーから拝借。
書籍や雑貨、文房具や衣類、食器やなべを逐一分けて…と、キリのない梱包作業。
やっと終わったかと思えば、数日後には引越し先での荷解きが始まるのです。
結局荷解きしないまま数年放置してあるダンボール、視界の中にいくつかあるでしょ?
当日まで住みっぱなしでOK
<実録、韓国の引越し作業>
~Cさん(私)の場合~
ピンポーン
インターフォンがなり、飛び起きると朝8時ちょっと前。
眠い目をこすりながら玄関のドアを開けると、
「引越し屋です。今から荷物を搬出します。」
と同時に5人の業者さんが家に上がりました。
約束9時なんですけど。
「ちょっとちょっと!9時の予定でしたよね?まだ8時だから今起きたばっかりなんで、準備できてないんですけど!!」
「あ~、大丈夫です。午後にも他の引越し入っちゃったから早く来たんですよ。」
そりゃ、あなた達は大丈夫でしょうよ!!
この時点で、荷造りは全くされていません。皆さんが今日の朝起きたときの家を思い出してください。その状態と同じです。
物音に気づき、起きてきた夫。
「え、8時なのに来ちゃったの?早く終わるからまあいっか。(いつも冷静)」
「あ、ご主人おはようございます。コーヒー飲みます?」
台所担当のおばちゃんスタッフに差し出されたミックスコーヒー。
それウチのだからね。勝手に飲んじゃうのね。オーケー。
男性スタッフ(というかほぼ50代のおっさん)は、持参したプラスチックでできた組み立て式の箱を次々に作っていき、バンバン片っ端から衣服やら本やら、キッチン用品やら、梱包していきます。
ドラマで
「もうこんな生活嫌!出て行くわ!」と怒った奥さんがスーツケースにバンバン洋服やらを詰め込んでいく場面がありますよね?
ほぼそんな感じの詰めです。
引き出しを開け、グワシ!!!と中身をつかみ、バッサー!!!と箱に入れる。
その間わずか数秒。
おっさんスタッフの早すぎる梱包作業にほぼ固まる私たち夫婦。
夫をちらりとみると、ちゃっかりコーヒー飲んでました。
「オーライ!オーライ!OK!!!!」
響き渡るダミ声のほうを振り向くと、ベランダの窓が取り払われ、窓の外に現れたのは仁王立ちした黒光りのおっさん。
ここ8階なんですけど…?
悪魔かな?
おっさんは2帖ほどのステージに乗っています。その下にハシゴ車を従えて。
「よーし、どんどん乗せろ!」
するとベッドやテレビ、タンスに本棚、冷蔵庫など運び出すのに苦労しそうなものを片っ端からステージに乗せていきます。
そう、これぞ韓国名物ハシゴ引越し!(命名私)
アパート(日本でいうマンション)が多い韓国では引越しの際、大型家具はベランダからハシゴ車を使って搬出してしまうのです。
エレベーターを独占したり、階段を上り下りしたりすることなく、トラックへと一直線に荷物が流れていくシステム。
これはいいアイデア!
なぜ日本でも導入しないのでしょうか?一瞬で搬出が終わるのに…。
多分、
危ないからでしょうね。
ステージ面積に余裕を持たせるという概念が無いのか、乗せるだけ乗せているので、ハシゴが若干ゆらゆらしてましたからね…。
危機管理大国日本では難しいよね…。
ヒヤリハット大国韓国では大活躍です。(私の家具無事でよかった)
そんなこんなでハシゴとおっさんを見守っているうちに、
搬出終わってました。
時刻はなんと、9時半!
収納があったらどこでも入れちゃうよ
荷物を詰め込むと、一目散に新居を目指すべく出発するトラック。
私たちも新居に向かい、驚くべき速さで到着したトラックの前で一服しているおっさんスタッフに挨拶し、すばやく鍵を開けました。
土足で上がるおっさん。
引越しは汚れるものという前提があるため、土足のまま搬入をする業者が多いのです。
私「ちょっと!どそ…」
夫「あとで俺が全部掃除するから…」
私の肩にやさしく手を置き、イライラを静める夫。
さすがやー
ここでも大活躍のハシゴ車。
乗せられるだけ乗せて、家具がベランダの外へ到着し、どんどん搬入されていきます。
夫はてきぱきと置き場所を指示。
私は引越しの速さについていけず、オロオロしていると、
グワシ!!!バッサー!!!
箱の中身を腕一杯につかみ、台所の引き出しに入れているおっさんを発見。
文房具とCDを!
台所の引き出しに!
向かいのおっさんは、テレビ台の中に、マグカップを入れていました。
「ちょ、ちょっと、おじさん!マグカップは台所、文房具は机の引き出しに入れてくださいよ!」
おじさんに取って代わった私。
えっと、マグカップは台所の上に入れて…、ノートは引き出し、お鍋はシンクの下…と確認しながら作業をしていると、
「奥さん!申し訳ないけどね、遅いんだよ!私がやるから、どいて!」
と元の木阿弥に…。
実はこれらを梱包していたプラスチックの箱は全て引っ越し業者のもので、当日持ち帰らなければならないのです(次の引越し作業で使うため)。
もし、私が自分で荷解きしたいのなら、前もって自分の用意したダンボールに箱詰めしておかなければならなかったのですね。
業者さんの立場に立てば、迷惑極まりない奥様でしたー。
「じゃあ、お疲れ様でした!!!」
そういって引越しが終わって時計を見ると、
正午!
なんと起床してから4時間で引越しが終わってしまいました。
韓国では引越し業者は非常に多く、価格競争は激化しています。
今回は、2トントラック搬入で費用が40万ウォン(約4万円:釜山市内の引っ越し)と、激安!
ちょっと雑でも許しちゃおっかなー、と思ってしまい、引っ越しを繰り返してしまうのでした。