こんにちは!たびなすびのちかです。
日常生活は日本と変わらず平和に過ごせる韓国ですが、実はいまだ停戦状態の国。
南北に分断された半島を分ける(緯度)38度線は、事実上の停戦ライン。
現在もラインを守るため、韓国の男性は兵役の義務を負っています。
満19歳から30歳になるまでに入隊しなくてはならず、よほどの理由が無い限りは逃れることはできません。
兵役は基本的に21ヶ月以上で(陸軍21ヶ月、海軍23ヶ月、空軍24ヶ月)
30年前に比べると約10ヶ月ほど短くなっているものの、若者の2年間というのはやはり長いと感じざるを得ません。
兵役前後でまったく違う社会的評価
大学進学率が90パーセントを超える韓国では、多くの場合、大学在学中に軍隊に入隊します。
そのため、帰ってきた頃には入学時同級生だった女子学生は卒業してしまっていることも。
韓国では軍隊に行ってこそ一人前の男である、という認識が広く見られるため、
根気の無い学生や、生活が乱れている学生には、
「早く軍隊に行って根性を叩きなおしてこい!」
軍隊後の学生には、
「お前は軍隊で何をやっていたんだ!」
と全てが軍隊経験と絡めて語られてしまいます。
さらに、最近の兵役の短さと、規則のゆるさ(といっても厳しい)を自分のころと比較し、
「今は軍隊じゃなくて、只の合宿所じゃないか!俺たちのころなんて…」
と話し始めるのは中年のおっさんたち。
最終的には「だから最近の若者はダメなんだ」で落ち着くので、その辺はどこの国でも同じですね。
おっさんの軍隊話は、
先輩命令でスプーンを鉢巻に指しながら、マイナス20度の極寒の中裸でマラソンをした。
とか…
軍靴の中に焼酎をつがれ、一気に飲まなければ袋叩きにあった。
とか…
よもや現代の若者には訴訟ものの武勇伝なので、右から左へ聞き流したほうがいいでしょう。
日本人には馴染みがないためなかなか想像することは難しいですが、最近はそこまで理不尽すぎることもないようなので、
甲子園常連校の野球部の寮生活
と思えばいいのではないでしょうか。
…なかなか辛そうですね。
精悍になる顔つきとマッチョになる身体
兵役の良し悪しは別として、やはり2年間厳しい訓練に耐えると、顔つきも精悍になります。
2年前はふにゃふにゃしていた男の子も、日々の訓練により身体は一回り大きくなり、姿勢も正しく、目上の人には非常に礼儀正しくなります。
厳しい体育会系部活と似ているでしょう?
ただ…
除隊直後はいいのですが、2年後、3年後に忍び寄ってくるのは、
ムチ…
ムチムチ…
そう、お肉がムチムチと体中にまとわりついてくるのです!
厳しい部活経験があるかたはお分かりでしょうが、はっと気づいたときにはもう遅いのです。
10キロ20キロ増は当たり前…。
そういえば、高校の部活が終わってから10年、まともに運動したことないな…。
そんな方も多いのではないでしょうか。
韓国は、男性国民全員がそんな気持ちになるのです。
目覚めた退役軍人たちはジムに通う
男性国民全員が強豪野球部の寮生活出身(例)の韓国。
全員一度はムキムキマッチョの自分を体験しています。
男性なら一度は憧れる、筋肉モリモリ体型になったことがあるのです。
あのときの栄光よ、もう一度!
そう思うのは自然の流れです。
しかし韓国人といえども、日ごろの付き合いや仕事、勉強、家族サービスで毎日忙しい。
日々出てくるお腹。
予備軍(除隊後8年間、年2回行われる訓練)や民防衛(40歳まで年1度行われる訓練)で着る軍服のボタンがしまらなくなり、変わり果てた自分の姿に呆然とします。
美しい筋肉をとりもどす!
こうして韓国男性は筋肉をとりもどすために、様々な場面で努力をするのです。
どこでも筋トレを始めるおじさん
夫が韓国の銭湯を訪れたときのこと。
身体を洗い、湯船に入り一休みしていたときに、突然、
ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!
え!?何!?
と思いながら振り返ると、
浴槽のふちで片手腕立てをするおっさん(もちろん全裸)。
腕立てが終わると、引き続き浴槽のふちで腹筋、両足を広げてスクワットに、床に寝転がり背筋運動まで!(しつこいが全裸)
その間、響き渡るおっさんの荒い息遣い…。
最後に水風呂に飛び込むように勢いよく入ると
「アイゴーーー!(はあ~)」
と大声で叫び、出ていったそうです。
「まるで嵐のようだったよ」
と感想を述べる夫。
私「ところでそのおじさん、身体はどうだったのさ」
夫「顔つきはおそらく50代なんだけどね、ムキムキだったよ。」
私「やっぱり羞恥心とか捨てないとだめだよね、ムキムキになるには。」
夫「すごかったよ、パワーっていうか、『俺!』って感じが。」
私「よし(夫)もさ…、野球もテニスもやってたんだからさ、そろそろムキムキになれば…」
夫「ジム行こっかな…」
ということでジムに通うことになった夫。
初めて行った感想を聞くと、
「筋トレマンが多すぎて、ハアハアうるさかった」
とのこと。
筋肉意識高い系になるには、韓国生活が最適です!
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