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九州、唐津温泉旅館『綿屋』の食事がすごすぎる!どんな大食漢でも満足するに違いない!

こんにちは!たびなすびのちかです。

30を過ぎて温泉旅館に目覚めてから、一時帰国して通いつめています。

海外の宿はケチりまくって気温50度のモロッコでもエアコン無しの部屋を選んだほどですが、日本の温泉旅館には万札が飛んでいっても気になりません。

…というのは嘘で実際は気になりますが、極力カード払いでメンタルの動きを封印…

日本の温泉旅館のすばらしさ

Photography by YOSHIPhotography by YOSHI

中南米には「オールインクルーシブ」という入場料や宿泊料に食事やアクティビティの料金全てが含まれるプランがあります。

(→カンクンのディズニーランド!『シェルハ』でビール飲み放題!

 

メキシコで利用し大変はしゃいでおりましたが、よくよく考えれば温泉旅館も似たようなものではないでしょうか。

1泊に2食付。お酒などは別料金ですが、お夜食を出してくれるところもあります。

温泉はいくつも種類があり入り放題で、近所の温泉に入れる手形を発行しているところも。

「1泊2食付入湯料込」の読み方は「オールインクルーシブ」だったのです!

 

私が小さかった頃、高度成長期~バブル期においては温泉旅館は大型ホテルに押され気味で、温泉に行く=大型レジャーホテルでした。

ドデカいビルのようなホテルに観光バスで乗りつけ、大きなシャンデリアと鶴亀カーペットのロビーには受付がいくつもあり、流れ作業のように部屋へと案内されます。

部屋は純和室で、食事は宴会場で会席料理。冷蔵庫にはパズルのように飲料が入れられ、朝にロックされる形式。

小さな温泉旅館といえば、映画で寅さんが泊まっている古びた建物を見かけただけでした。

 

しかし、バブルも崩壊し、このような大型ホテルは経営の危機に瀕します。

団体客が激減したからです。

反対に個人に目を向け息を吹き返したのが、客室数ではかなわなかった温泉旅館。

旅館各々の個性が出せるリフォームがはやりだし、客側はネットで雰囲気やおもてなしを比較検討、旅館を選ぶことができるようになりました。

 

徹底的に隠れ家を演出する旅館。

家族で楽しくをコンセプトに打ち出す旅館。

温泉の種類が自慢の旅館。

露天風呂からの眺めが売りの旅館。

 

温泉ももちろん楽しみですが、私たちが旅館を選ぶ基準は何と言っても素敵なインテリア

万年仮住まいの私たち夫婦にとって、雑誌に出てくるような洗練されたインテリアに囲まれて1日を過ごすことは、万札を(気にしながら)飛ばす価値があるものなのです!

大正ロマンはいいけど昭和は勘弁

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九州を阿蘇、熊本と回ってきた私たちは、そろそろ山はいいや、海が見たいなと感じていたため、次の日福岡から帰ることを考慮し、佐賀の北にある唐津で一泊することにしました。

日本に来たら時間の許す限り温泉に入る努力をする、と勝手に決めている私は、唐津でも温泉旅館に泊まるべく「じゃらん」と相談しました。

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すると、とにかく口コミ点数のよい「旅館綿屋」を発見。

外観の写真は明治大正の権力者の本家っぽくていい感じです。

じゃらんの口コミを夫の助言より信頼しているので、考えるよりまず行動!のモットーに従い早速予約しました。

 

旅館に着くと、写真より迫力のある一軒家が出迎えます。広い庭を抜け玄関をくぐると、

 

ワインレッドのじゅうたん。

アルミサッシの窓。

中小企業の社長室にあるような応接セット。

自動車整備工場のっぽいカレンダー。

 

ん?おじいちゃんちかな?

インテリアを期待して訪れている私は、一瞬不安が頭をかすめます。

 

気を取り直してチェックインし、仲居さんにお部屋へと案内されます。

 

純和室。普通の和室。

ところどころの注意書きが昭和の案内板。修学旅行のお土産やとかで売ってそうなフォントと素材。

 

だめじゃないんです、全然。

何だろうな、蓄音機だとおしゃれだけど、CDラジカセだとダサい、みたいな感じ?

多分私たちが好きなのが和モダンだからでしょうね、期待してたのとちょっと違いました。

私たちはが好きなんじゃなくてモダンが好きだったんですねー。

 

ちょっぴり肩を落とし、「なんでここがじゃらんで人気なのよー」と夫に愚痴をいい、でもしょうがないのでひとっ風呂浴びに行きました。

ひのきのお風呂で正面に唐津城が見えます。

よかったけどね、じゃらんで人気になるほどではないよね。よかったけどさ。

オールインクルーシブよりダイナミック

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「もう『じゃらん』にはがっかりだよ。楽天に乗り換えようかな。」

と文句を言いながらテレビを見ていると、

「お食事お持ちいたしますねー」

と仲居さん。

 

こうなりゃ最後の手段は「酒をかっくらう」しかありませんね。

「仲居さん、じゃんじゃんビール持ってきちゃってください!」

と宣言しました。

 

「はいはい!」

と入ってきた仲居さんは次々に料理を並べます。

  • 野菜の和え物(一鉢)
  • 酢の物(一鉢)
  • 野菜の煮物(一鉢)
  • もずく(一鉢)
  • お造り(大皿盛り合わせで)
  • サラダ
  • キンメの煮付け(一匹)
  • 天ぷら

お、多くない?
 

もちろん一人前づつで一つがデカイ、居酒屋並みの量で来ます。

一鉢はお茶碗大。

この辺のダイナミックな感じの昭和感はいい!

ビールものんでほろ酔いになり、初めのがっかり感も一気に吹っ飛んでいきました。

結構お腹一杯…、ビールもうやめとこ…

 

「はい、次のお品お持ちしましたー」

  • 佐賀牛のすきやき
  • 天ぷら

 

メインまだだった!

 

でもめちゃくちゃおいしそうな牛肉、食べないわけにはいきません。

月並みですが、やわらかくて絶品。

でももう満腹、手を後ろにつき脚を投げ出す体勢に…

 

「失礼いたしますー」

  • くじら三昧(刺身やら煮付けやらなんやら)

 

くじらって!

 

たまにあがるから、そのときにお客さんに出すとのこと。

それがちょこっとの量じゃないんですよ、ドサッとよドサッと。

 

ぐるじい…だずげで…

 

「お食事お持ちしましたー」

  • ごはん
  • お吸い物
  • 漬物5種

申し訳ないけど、今まで食べたものをお腹にとどめるだけでも精一杯…

 

「デザートです!」

  • 季節の果物
  • お茶

お茶も無理!

 

「旅館綿屋」の名物はこのとんでもない量のおいしいお食事だったのです。

 

量はもちろんのこと、一つ一つがとても美味しいお料理でした。

温泉から見た唐津城や、応接間セットなんてかすんでしまうほどのダイナミックさ!

翌日の朝食も一般的な旅館の夕食並の量…。

 

「じゃらん」の口コミはやはり正しかった!

前半の愚痴の数々お許しください…また行きます!

 

 

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