多国籍な職場で変わった「生き方」「働き方」の価値観

      2017/05/29

Photography by yOsHi

 

こんにちは。(今日は・・・)たびなすびのよしです。

 

2017年2月28日、10年働いた学校を退職しました。

 

飽きっぽい性格の僕が10年も同じ職場にいられたのはもはや奇跡です。

 

学院と呼ばれる日本語塾で3年、大学で12年、計15年もの間、韓国の教育機関<4箇所>におりました。

 

「大学教員」というと聞こえはいいですが、「外国人教員」という立場は不安定で、多くの学校では2年〜4年の任期付き契約教員として雇用されます。

 

また、契約更新時の契約内容は前年度とほぼ同じもの。つまり、昇進や昇給はほとんどなく、外国人教員が勝ち取ることができるのは「そこで働き続けてもよい」という+1年なり+2年の任期延長のみ。

 

ポイント制の昇給制度をとっている学校もありますが、それは稀であり、あまり聞いたことがありません。

 

 

そんな条件ではありましたが、同僚の支えや学校の配慮等もあり、10年という長い期間、同じ職場にいることができました。

 

韓国の私立大学でありながら、日本人教員10数名を含め、外国人教員が100名近くいるグローバルな職場は学びと発見が多く、この10年で生き方や働き方の価値観もだいぶ変わりました。

 

外国人の同僚は基本的にみな任期付きの契約教員なので、入れ替わりが激しく、毎年新しい出会いと別れがありましたが、生まれ育った文化や受けてきた教育の影響もあり、「当たり前」や「ふつう」があまりにも異なるため、よく議論をしました。

 

「君は何のために働いているんだ。君は君自身のためではなく、この学校のために生きている。君は一番近くにいる最も大切にしなければいけない人を誰よりも大切にできているのか?そもそも君は幸せなのかい?」

 

ある欧米人から毎日のように投げかけられた言葉。

 

欧米人の彼は僕だけを見てそう言っていたわけではなく、10数名という職場で一大勢力となっている日本人の働き方をみて、日々、嘆くように「自分のことをもっと大切にしろ」と言い続けました。

 

一方で韓国人の同僚からは

「日本人の先生は本当によく頑張っている。凄い。」

「真似できない」

と賞賛されたりしていました。

 

例え、時給が発生しなくても、遅くまで仕事をすることや、依頼された以上の仕事をこなすことに対し、韓国や日本で貶されるというということはあまりないように思います。しかし、欧米人の同僚からは何度も「よく考えろ」と言われたものです。

 

欧米人の諭すような言葉に、最初は、

「あんたの価値観を押しつけるな」

「僕は僕だ」

「日本人が日本人らしく働いて何が悪い」

「今でも十分幸せだよ」

とぶっきらぼうに反論していたような気がします。

 

しかし、同時に「やりがいがある」「学生のため」「教育機関で働くとはそういうこと」と自分に無理やり言い聞かせ、彼の至極真っ当な意見に向き合おうとせず、ひたすら逃げていたようにも思います。

 

「やりがいがある」「学生のため」というのは本心で、仕事自体も好きで、楽しかったのは事実です。

 

でも、「仕事が全てか?」と言われればそうではありません。

 

行ってみたいところ、住んでみたいところがあります。ゆっくり読みたい本、観たい映画もあり、会いたい人もいます。仕事以外にしたいことを挙げればいくらでもあるのに、それらは「隙間時間」に行うことであり、生活の中心ではありませんでした。

 

欧米人の彼は「仕事は適当にやればいい」ということを言っているわけではなく、自分がやりたいこと(家族との時間や自分の趣味や習慣にしていること)を犠牲にし、仕事を優先させるのはおかしいということでした。こんなことを4〜5年、毎日のように言われ続けたので、考え方も変わりますよね。

 

多国籍の職場にいたおかげで、働き方、仕事への向き合い方、自分が大切にしなければならないこと、本当にしたいこと、共に時間を過ごすべき人について、そして、人生は一度きりであり、時間は有限であるということについてより深く考えるようになりました。

 

いろいろな理由があり、10年いた職場に辞表を出し、退職することにしましたが、今まで以上に楽しく、幸せに生きていくための決断でした。

 

毎月25日に決まった給料が銀行口座に振り込まれる安心感、それが急になくなるわけですが、「いつか老後にでも住んでみたい」と思っていたマレーシアにとりあえず移住することに決めたので、いまは根拠のない期待感で満たされています。

 

決断を後押ししてくれたちかに感謝。

 

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